東京科学大学(東京工業大学) 情報理工学院 総合型選抜女子枠の合格体験記
はじめに
こんにちは!今年(2024年)、東京工業大学 情報理工学院に総合型選抜の女子枠で合格したので、その合格体験記をブログでシェアしたいと思います。これから東京科学大学の情報理工学院や総合型選抜を受ける方の参考になれば嬉しいです。
東工大情報理工学院の入試の形式
私が受けた情報理工学院には、一般選抜と総合型選抜の2つの入試形態があります。一般選抜は共通テスト+二次試験というメジャーな形式で、総合型選抜は共通テスト(足切り8割前後)+事前に提出する書類(調査書、志望理由書、活動実績報告書など)+面接で合否が決まる、いわゆるAO入試です。(情報理工学院以外にはペーパーテストが必要な学院もあります)
面接では、出願時に提出した志望理由書(800字)と活動実績報告書(A4 4枚)についての質疑応答が行われます。
志望理由書と活動実績報告書の内容
志望理由書には、私が幼少期から数学が好きだったこと、大学でやりたいことをメインに書きました。その際、募集要項に書かれていた「情報理工学院が求める人物像」や「女子枠設置に託した思い」を熟読し、参考にしました。卒業後にやりたいことについては具体的に書きませんでした。私は総合型選抜の塾に通っていなかったので、9月から11月にかけて学校の先生に添削してもらいながら書き上げました。
活動実績報告書は、情報理工学院を志望するにあたりこれまで行ってきた活動や研究についてまとめるものです。東工大の入学案内の総合型選抜の説明ページに例が5つ載っています。これを見るとわかるように、数学や情報関連で興味のあることやこれまで研究してきたことについて書けばOKです!いま簡単にOKと書きましたが…、私は総合型選抜を受験しようと決めた時(高3夏休み)まで、いわゆる研究活動というものをしたことがありませんでした。もちろん大会出場などの実績もありません。そこで悩みましたが、新たな研究をすることもできないので、大好きな数学についてとことん追求しレポートしてみるチャンスだ!と考え、自分を鼓舞してチャレンジすることに決めました。夏休み明けの9月から10月前半で書く内容を決め、10月後半から本格的に書き始めました。一般選抜に向けた勉強時間がかなり削られましたが、執筆時間を受験勉強のリフレッシュタイムとして位置付けることでメンタルを保ちました。
ちなみに私の活動実績報告書のタイトルは「2^nの下数桁が2の累乗になるときの考察」です。実社会に役立つかどうかは置いておいて、好きな数字についてとことん証明を繰り返し、タイトルの条件を満たす公式を導きました。
最終的に出願期限最終日(12月18日)に書き終え提出しました。こんなにギリギリにならないよう、情報理工学院の総合型選抜を受けたいと思っている人は早めに計画立てて取り掛かることをお勧めします。
私の共通テストの結果
書類を提出し、年が明けるとあっという間に共通テストです。1日目は無難に終わりましたが、2日目は理系科目が続くため失敗できないと緊張してお腹が痛くなってしまいました。1科目目の数ⅠAを脱水状態のぐわんぐわんした頭で受けるというハプニング…。その後、2科目目の数ⅡBで気を取り直し、なんとか受け終わりました。夜、自己採点をしたところ745/900点となり、なんとか8割を超えることができてホッとしました。入学してから周りの女子枠で受かった子の話を聞くと、8割くらいの子が多かったようです。
ちなみに直前に受けた塾の模試で7割弱という恐ろしい結果だったため、自己採点で8割超えたとわかった時はめっちゃ嬉しかったです(*^^*)
面接の対策
私が面接の練習をし始めたのは共通テストの自己採点で8割を超えたと分かってからですが、本格的に練習を始めたのは、2月頭の1次選抜通過がわかってからです。
ネット上に、面接では面接官数人に対し5分ほどで活動実績報告書のプレゼンを行い、それに対し面接官が質問をしてくるという情報がありました。そこで、それを想定した模擬面接を塾や学校の先生、親などにしてもらいました。何度もいろんな人と練習することでだんだん緊張しなくなったため、とにかく場数を踏んで対策をすることが重要だと思います。
ちなみに私は家の中で面接の練習をする際、「圧迫面接」とネット検索して出てきた怖い顔をした人のイメージ写真を家の壁一面に何枚も貼り付けて自分にプレッシャーをかけていました。今思い返すととてもシュールな光景だったなと遠い目になります…。(お見せしたいのですが、フリー素材じゃない可能性があるので家の壁の写真は割愛)
面接本番と結果発表
本番の面接は1次通過発表の約1週間後です。私は午後の部だったので、午前中に練習してから本番に臨むことができました。控え室では心臓が口から飛び出そうなくらい緊張していましたが、面接室に向かう頃には「私が考えたことを大学の先生に説明・紹介できるんだ!」という気持ちが強くなり、だんだんワクワクしてきました。
面接のはじめに名前と受験番号を聞かれた際、自分の受験番号を忘れて荷物置き場にあったバッグから受験票をガサゴソ漁るという醜態を晒しましたが、活動実績報告書の内容は自分が満足いくように話せました。
プレゼンでは自分が書いた活動実績報告書を手元で見ることができない状況だったので、事前の練習では書面を見ないことを想定して行うことをお勧めします。私の場合、数学の証明について書いていたため長めの計算式が多く、用意されていた黒板に始めに全て式を書いて、式のド忘れを防ぎました。書くのにかなり時間がかかったため発表は多分5分以上かかりましたが、途中で切り上げられることなく最後まで話を聞いてもらうことができました。
その後、プレゼンに関する質問2つと志望理由書に関する質問2つをされました。大切なので繰り返します。志望理由書に関する質問もされます!事前情報では「志望理由書に関する質問はされない」と書かれており、それを鵜呑みにしたため、志望理由書に関する準備を何もしていませんでした。そのため書いた内容を全く覚えておらず、質問された時は脳内が宇宙猫状態でした😂 とはいえ、先生方が志望理由書で疑問に思ったことを聞いてくる感じだったので、アドリブでなんとかなりました。活動実績報告書のプレゼンに注力するのはもちろんですが、志望理由書も必ず直前に読み直しましょう!
こんな感じで面接は進んだのですが、途中、唐突に面接官から「数学得意なんですね。では東工大の数学で8,9割取れますか?」と聞かれ、予期せぬ質問に慌ててしまい反射的に「無理です」と即答。「あ、やばい!」と思い、その後ゴニョゴニョと言い訳しながらも頭の中は真っ白、「あ、落ちたわー、チーン😭」と心の中で合掌してしまいました。
最後に面接官の先生から「私の学生時代を見ているようで懐かしかった」とコメントをいただきましたが、チーンと合掌中の私はそのお言葉が右から左に耳を抜けていきました。
その後、追加で質問をしようとしていた先生がいらっしゃいましたが、どうやら受験生1人当たりの持ち時間が30分らしく、他の先生から「時間だから」と質問を遮られていました。おそらく、アドミッションポリシーに書かれていたダイバーシティに関することか、または、どうして理学院ではなく情報理工学院を目指したのかということを聞こうとしていたんだと思います。
合格発表の日も、絶対落ちたと思っていたので塾の自習室で東工大2次の数学の過去問をやっていました。なので、自分の番号が合格者の欄にあったのを見つけたときは嬉しさよりも、あまりにもびっくりし3度見してしまいました。
最後に
面接官の先生方は非常に優しく、むしろこれまで練習に付き合ってくださった人達の方が怖かったくらいでした。今思えば、粗を探すようなものではなく、学院への適正の確認やいいところを引き出してくれるような面接だったと思います。ですので、あまり本番を恐れず、楽しむくらいの勢いで面接に臨んでください!
思い返してみると、情報理工学院の総合型選抜の方式は私に合っていたんだなって感じます。なぜならば私はとんでもなく英語が苦手で、そのせいで全く点数が伸びないということに受験生時代悩んでいたからです。直前に受けた河合塾のオープンでは、数学の得点率が6割を超えているのに判定はDという結果が返ってくるくらいほんっとに英語はダメでした。(英語の点数はみなさんの想像にお任せします。)総合型選抜では自分の強みを大学にアピールすることができます。数学やコンピューターなどに尖った人は総合型選抜にチャレンジしてみるのも一つの手だと思います。
ちなみに、なぜ9月にこの記事を投稿したかというと、大学名が東京科学大学に変わってしまう前にブログを書きたい!と思っていたからです。かなりギリギリになってしまいましたが、間に合ったので問題なし!
入試もそうですが、私はいつもギリギリなんです。もう無理!って思いつつ、なんやかんや諦めず粘り続けることでなんとかなることが多いです。これを読んでくださった受験生の皆さんも粘り強く入試に取り組んでみてください!応援しています!!
↓同じく、情報理工学院を女子枠で合格した友達の合格体験記です!
参考文献
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