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腎瘻の内外瘻化

腎瘻入れっぱなしの症例の中には、尿管ステントを留置し、チューブフリーにできる例が少なからず存在する。

しかし、尿管ステントは定期的に交換する必要がある。長期留置により、尿泥等が沈着し、チューブの通過障害が生じるからである。

交換は、膀胱鏡下にチューブを把持し、引き抜いた上で、ガイドワイヤーを介して行うのが通常である。基本、泌尿器科医が施行する手技である。とすれば、泌尿器科医がいない施設では交換が困難となりうる。

そこで、次善の策としては腎瘻の内外瘻化が良い。

尿路閉塞部を越えて膀胱内までピッグテイルカテーテルを進める。適当な位置に側孔を開けておき、腎盂に排泄された尿が側孔を介して膀胱に流入するようにする。

そうすると、皮膚から出ているカテーテルを短切して近位端にキャップをし、尿バッグを外すことができる。体表にチューブは残るが、バッグフリーとすることができるので、QOLの向上に資する。

カテーテルの交換は、経皮的に誰でも容易に行うことができる。

尚、尿管ステント交換が経膀胱的にできない場合には、新たに腎瘻を立てて尿管ステントを腎瘻ルートで把持・引き抜いて行うことができるが、手技が煩雑である。


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