キットに同梱されている使えない器具
巷にはいろいろな穿刺キット、その他のIVR用キットが市販されている。ドレナージキットの場合は、穿刺針、ガイドワイヤー、ダイレーター、留置用カテーテルなどが同梱されている。
各材料を単品で用意する場合と比較して、合計金額が安いことが多いし、準備の手間もかからないのが利点である。
ただし、同梱されている材料の中に、粗悪な品質のものや使い勝手のわるいものが含まれていることが往々にしてある。製品価格を抑えるために、廉価な低品質製品を同梱しているのだと思われる。
費用がかさむことになるので、別個に単品で材料を使うことはせず、同梱の低品質製品を使って手技を進めることが多い。
しかし、あまりにも品質が粗悪な場合には、手技上の不都合が生じかねない。
そのような場合には、躊躇なく、普段使い慣れている材料を単品で使用すべきである。
尚、逆のこともある。つまり、同梱されている製品の品質が良く、単品で常備したくなるようなものに出会うことがあるのである。価格と性能を勘案して、従来の常備品と入れ替えることを検討すべきである。
さらに、驚くべきことに、キットなのに単品価格の合計よりも価格が高い場合がある。使用頻度の高いキットで、勤務施設に常備されているものについては、一度価格を調べることをお勧めする。不要な材料が同梱されていることもあるので、キットでも経済的とはいえない場合は意外と多いかもしれない。
低品質製品が同梱されているキットについても、上述のように、単品材料を追加した場合に価格が不利になる場合には、そのキットの常備を止めるべきである。