高齢者の経皮的ドレナージ 2
高齢者の経皮的ドレナージにおける注意点二つ目。
一つ目はこちら
高齢者は皮膚のたるみ、皮下組織の弾力性が乏しい。
仰臥位以外の体位でドレナージカテーテルを挿入すると、仰臥位に復した場合に、予想外に皮膚がたるみ、下垂してしまうことがある。
この場合、皮膚の下垂とともに、挿入したカテーテルが抜けてくる。皮下を走行する距離が長くなり、留置腔内の実効カテーテル長が短くなるのである。
典型的には、側臥位や伏臥位で側腹部を穿刺する場合である。
最悪、カテーテルが留置腔から抜けてしまい、カテーテル先端が皮内になってしまうこともある。そうなると惨事にいたることもある。
そうならないために、カテーテルが多少抜けても大丈夫なように、カテーテルを深くいれておくと良い。抜けたカテーテルをもとに戻すのは大変でも、入れすぎたカテーテルを抜くのは極めて容易である。
また、自己抜去対策にもなるので、一石二鳥である。