18時間目 うさん村の光と影
このお話は100%フィクションです。
(1時間目からお付き合い頂ける方はこちら)
ここに、国から認められていない集落があった。
小さな島に築かれた、その村の名前は「うさん村」
この村にタツオ学院という寺子屋を作った者がいた。
ここでは嘘つき学という学問を教えている。
この世の中が嘘で回っている事実を認め、正しく嘘と向き合うことにより、悪意のある嘘に騙し騙される事がないようにという教えである。
※前回、うさん美術館がキナ臭島の先住民族「隠れカマシタン」と「ヤミ陰陽師」に襲われた。ペイメイの占いにより『うさん島』を支配する為の重要な鍵となるものが、展示品『尻の大王』の中にあることが突き止められてしまった。ポスギ奮闘の中、上杉雲双も駆けつけて、鍵となるマイクロチップを手にしたモプコが脱出に成功したが…。前回のあらすじはこちら
それでは本編をどうぞ
ユカノ・モプコ:「タツオ先生、てぇへんだ!美術館が変な輩に襲われてんすよ。今、上杉雲双とポスギを中心に村民達がそいつらに抵抗してるんだが…」
いつもタツオ:「やはりな。お主らを襲ったのは先住民族じゃ。しかしモプコよ、よくぞ無事に逃げ出して来たぞ!」
ユカノ・モプコ:「ポクサイ先生が身代わりになって、その隙に…。あっそうだ!アカシさんにこれを渡してくれって頼まれてたんだぁ」
メザメノ・アカシ:「これは…人工知能『で〜ぶランニング』のリセットに使うマイクロチップじゃないか!この秘密はポクサイ先生と私しか知らない筈だ、なぜ先住民族がこのマイクロチップの事を…」
ユカノ・モプコ:「先住民族の中にとんでもねぇ占い師がいて、その占い師が言い当てたんだ。あっでも、うさん島を支配するカギとかって言ってて、マイクロチップとまでは言ってねぇな。でもそれを聞いたポクサイ先生が血相を変えたんだ。それでアタシにこれを…」
メザメノ・アカシ:「このマイクロチップを『で〜ぶランニング』に差し込むと大爆発が起こる。恐らくは、商業地区全域を吹き飛ばしてしまうだろう…。そして装置は真っさらにリセットされるんだ。この村が不測の事態に陥った時、万が一の為の手段さ」
いつもタツオ:「なるほどな、この村の最後の切り札か…」
上杉雲双:「チッ雑魚どもが!次から次に沸いて出てくるな、オラァ!」
バッシバッシ!!
先住民族:「ぎゃああああー!」
バタッ
ペイン・ポスギ:「オレ様も負けてられるか!くらえ、マハラジャ ペルシアン パイルドライバー!!」
ヤミ陰陽師:「ウッ、くさ!!」
バタッ
村民達:「よっしゃ!いいぞ!」
社畜3号:「きゃ〜!抱いてぇ♡」
カマクサ・ムシロー「クッ調子に乗りやがって!ペイメイ、呪術はまだか!」
ペイメイ:「カシマシカシマシ…鬼頭も武藤もツルツル頭…もう間も無くじゃ…天よ、あのゴリラ男を自在に操らせたまえ!カァ!!」
上杉雲双:「ん?なんだ!頭がクラクラしてきたぞ…おい、そこの女。や、やめろ!」
上杉雲双:「ぎゃおおおおおお!!」
タッタッタ
ブスッ!!!
「ぎゃああああああ」
ペイン・ポスギ:「何しやがる!上杉!!」
社畜1号:「おい、上杉の様子がおかしいぞ!」
社畜2号:「やばい!襲ってくるぞ、逃げろ!!」
村民達:「きゃーきゃー!!」
カマクサ・ムシロー:「よし、良くやったペイメイ!これで勝負あったな」
ペイン・ポスギ:「まだまだぁ。最強必殺!『俺達の集い』、オレ様の忍術に酔いしれな!」
ペイン・ポスギ:「遂にこの技を出してしまったか…。一度使えば寿命が300秒も縮んでしまうという、この荒技を使うなんて。来い!上杉!本物のオレ様を見破れるかな?尋常に勝負しろ!」
社畜1号:「おいおい、見破るも何も服きてねぇ奴に決まってんだろ…。終わったな」
上杉雲双:「ぐがああああ!ハッハッハッ!」
バサッ!
「!!」
社畜1号:「本当に引っ掛かっちゃったよ…」
ペイン・ポスギ:「チッチッチ!そいつはニセモンだぜ!」
上杉雲双:「ハッハッハッ!」
バサッ!
ペイン・ポスギ:「甘い甘い」
カモシカ・ポクサイ:「お主ら!何をボーッとしておるんじゃ、ポスギの『俺達の集い』は5分しか保たん!どう足掻いても上杉には勝てんぞ、この隙に逃げるんじゃ」
一同:「マジかよ!逃げろー」
タッタッタッ
カマクサ・ムシロー:「待て!逃すか、追え!」
タッタッタッ
社畜1号:「はぁはぁ、追いつかれたか。短すぎる社畜ライフだったぜ…皆んな、今までありがとな…」
社畜3号:「もしも生まれ変わっても、また社畜に生まれたい。社畜社畜happy♡」
村民ども:「ナンマイダァ〜ナンマイダァ…」
カマクサ・ムシロー:「お前らは、貴重な労働力だ。手荒なことはしたく無かったが、こう抵抗されては仕方がない。死なない程度に懲らしめて、縛り上げろ!」
隠れカマシタン:「了解!!」
声:「待たんか!隠れカマシタンの青二才どもめ」
すぐにスワル:「お主ら、ちょいと派手に暴れすぎじゃな」
カマクサ・ムシロー:「おいおい、森に住み着く小汚い隠とん者たちが何の用だ!まさか村民に協力するとでも言うんじゃ無いだろうな?」
すぐにスワル:「そのまさかじゃ、お主らの様な凶暴な青二才どもに島を支配されるぐらいなら抵抗するのも一興じゃわい!!」
いつもタツオ:「まずい!皆の衆、離れるんじゃ!壮絶な戦いが始まるぞ!!」
声:「hey!!シット・ア・ファッカーメーン!!」
ピィリ ピィリ ピ〜ヒャロラ ヒャ〜ラ〜♪
ヤミノ・ペイメイ:「えっ?この声は…」
カマクサ・ムシロー:「まさか!戻ってきたのか!」
声:「ジャスト・スティル・ゲッタウェイ♪」
ピィリ ピィリ ピ〜ヒャロラ ヒャ〜ラ〜♪
すぐにスワル:「なんじゃ?この乗りの良いサウンドは?」
イチモツ・コタロー:「か、身体が勝手にリズムを刻んでしまうっ!」
シメノ・ダイフク:「最高のグルーヴ感だよ!」
ユカノ・モプコ:「嗚呼!ヘドバン(リズムに合わせて頭を縦に振る)しちまうなぁ」
ウマミ・スー:「あっ、皆んなを見て!武器を捨ててリズムに乗り出したわ!」
声:「ノーウェイ!!ノーマネー!!」
ピィリ ピィリ ピ〜ヒャロラ ヒャ〜ラ〜♪
ヒノキダ・ゲンコク:「何ていう骨太サウンドなんじゃ!足が勝手に音の鳴る方へ向かってしまうわい!」
ホウ・マン:「もう、大興奮ね!早く歌い手さんを拝見したいわ♡」
ヨウ・レイ:「ヘビィな音楽ね!見つけたら私がモノにするわよ!」
声:「シャウト!トゥミッ シャウト!」
ピィリ ピィリ ピ〜ヒャロラ ヒャ〜ラ〜♪
かつのカケヨ:「何の音?誰かラップ歌ってない?」
ヤミノ・ウマコ:「この声ってもしかして?カケヨさん、声がする方に向かいましょう!」
かつのカケヨ:「いいけど…アンタ勝手に動いて大丈夫なの?仲間に怒られない?」
ヤミノ・ウマコ:「この声の主があの人なら大丈夫よ!」
いつもタツオ:「しかし、いったい何処から聞こえて来るんじゃろ?」
ナメック・ジロー:「ん?うさん大橋の上だ!!!」
デ〜ン!!(※英語は雰囲気だけ味わって飛ばしてくれ)
男:
「I don’t care about your stomachache ♪」
(お前の腹が痛むなんて俺の知ったことではないさ)
「If you have a little fighting spirit, come out♪」
(もしもお前に僅かでも闘志があるならば、ぶちまけてやれよ!)
「All the anger and sorrow are spurt out from the asshole, and good-bye♪」
(怒りや悲しみも全てケツの穴から噴き出しちまってオサラバさ!)
「come on!」
(来いよ!)
「It’s not time to stupid fight♪」
(下らない争いをしてる場合じゃないぜ!)
「Going to see the real us♪」
(本当の俺たちに会いに行くのさ!)
村民たち「ワァーワァー♪いいぞ!!」
ピィリ ピィリ ピ〜ヒャロラ ヒャ〜ラ〜♪
バンッ!
チェリー・サワタ:
「Let's go! Diarrhea's Radio!!」
(行こうぜ!下痢のレディオ!!)
「Kick your ass!」
(くそったれな自分をぶっ飛ばせ!)
「Let's go! Diarrhea's Radio!!」
(行こうぜ!下痢のレディオ!!)
「Just forget everything!」
(しみったれた過去は帳消しだ!)
※作詞作曲:チェリー・サワタ
先住民族達:「チェ、チェリーが帰って来たぞ!!!!!キャー♡」
ヤミノ・ペイメイ:「おぉ、ワラワの愛しのチェリーよ…戻ってきたか」
カマクサ・ムシロー:「あの野郎!待たせやがって。もっと、もっとだ!そのソウルフルな魂を味わいたいんだ!島なんてくれてやる!嗚呼、下痢のレディオ!!」
ヤミノ・ウマコ:「必ず帰って来ると信じていたわ!」
ペイン・ポスギ:「おい、オレたち完全なる咬ませ犬じゃねぇか?」
上杉・雲双:「うぬぅ。まっ良いか♪」
ウマミ・スー:「争いの絶えなかった島全体が1つになって行くわ。これが神曲、下痢のレディオなのね!」
いつもタツオ:「あの男にこんな力が隠されていようとは…」
-ナレーション-
こうして争いが収まり、島全体が1つになった
かに思われたが…
ドガガガガガガーン!!!
いつもタツオ:「な、なんじゃ!!」
「!!」
超大型 夜黒龍:「ガッハッハッハッ!」
シタ・タカ:「ヒャーヒャッヒャ、テメェら皆殺しだ!!」
-ナレーション-
突如として現れた「超大型 夜黒龍」に島全体が恐怖に震えた…。
うさん村はチェリー・サワタの音楽で、天国への扉をノックしたかに見えたのだが、再び姿を現したシタ・タカによって奈落の底に引きずり込まれてしまうのか。
最後まで読んでくれてありがとう。「嘘つき養成講座」も完結したかに見えたが、もうあと少し。何度も言うが、全く講座を行なっていない事は触れないでほしい…。次回の「嘘つき養成講座」も気軽に読んで頂けると嬉しいです。
このつづき19時間目はこちら
-つづく-