潮止まり
美しさを感じて
心が動いた瞬間を残そうと
どうにか切り取りたくて
スマホで写真を撮るけれど
私の技術では、その美しさを
感じたままには全然残せなくて
いつももどかしい
けれど最近は
そんな瞬間たちが
時間を経て淡くなっていくことへも
美しさを感じられるようになってきて
気がついたら、それらを絵に描くことを
去年の夏、突然はじめていた
何かに突き動かされるような激しさと
静けさとの両方が混ざり合って
内側から湧き上がるように描き続けられた
不思議な時間だった
その頃に起きた出来事の
特別に感じた空気感や香りや
どきどきした気持ちは
記憶は曖昧になっても
新しい余白を生み出しながら
形を変えて絵になっていった
絵を集中して描いていたのはたった約1ヶ月
その後、びっくりするくらい描かない
というより
今はあの濃度では描けないと思ってしまう
もしかしたら、何かに取り憑かれていたのか?!笑
あの時の作業は、自分自身を癒すものだったのかもしれないなと、今となっては思う
そんな絵を見てくれた人たちの中には
絵を好きだと言ってくれたり
購入してくださる方もいて
私にとっては、新しい扉が開いた感覚だった
今は、新しく絵やアクセサリーを作ることなど表現するが出来なくて止まってしまっているように感じることを
今学んでいるハワイのセラピー
ローカヒ・ロミロミの先生(ダイビングのプロフェッショナルでもある)にその話をしたら
「潮止まり」
という言葉を教えてくれた
海にも止まっているように見える時間があるけれど、ゆっくりと動き続けている...
今まで、ジェットコースターのような生き方をしてきたけれど
最近は自分でも驚くくらい
穏やかに過ごしている
乱高下が当たり前になってしまっていたことにその環境下から離れてしばらくして
はじめて気が付けたこと
今はその時よりも、身体も脳もリラックスしているのだと思う
動けていないような感覚にもなって
少し不安にもなってしまうのだけれども
もかしたら今は
海の潮止まりのような時なのかもしれない
きっとそれもまた自然のリズムの一部なんだろう
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