企業理念で仕入を判断する。
おはようございます。
不動産業界の営業マンに向けて、ビジネスヒントになる記事を木曜日の7時に投稿しています。
今日は、不動産の仕入の判断基準について、です。
あなたは、仕入れる物件を「どこ」で判断でしていますか?
戸建用地であれば、土地形状か?値段か?条件か?モノサシは色々あります。
もちろん、「儲かりそうだ。」「いい土地だから、売れそうだ。」も仕入検討するための判断基準になりますが、強気にいくか、いかないかの最終的な判断基準は「企業理念」でジャッジするべきだと考えています。
なぜなら
企業の成長がストップするからです。
本来であれば、企業は「社会のこんな問題を解決したい。」「こういうサービスを届けたい。」という想いをエネルギーとして誕生します。
で
マネージャーやプレイヤーが、目的達成のために、一貫性をもって現場で動くことで「あの会社は、こういうサービスを提供してくれるよね」「あの会社に相談してみよう。」と、各方面から共感されたり、求められる存在になるわけです。
もし
企業理念を無視して不動産の仕入をすると、どうなるか?
たとえば仲介業者からは「なにをしている会社なのか分からない。」「いい物件が入ったけど、あの会社には向かないだろう。(本当は向いているのに)」と思われて、物件情報が入ってこなくなります。
たとえば、消費者からは「この会社の建物は、どういうコンセプトだろうか?購入するにしても不安が拭えない。」と、購入に踏み切ってもらえません。
ようするに
「儲かるから仕入れよう。」「会社の方針には反するけど、土地を仕入れておこう。」を続けると、周りからの信用を得られないのです。
これを続けると、(一時的には、お金が入るでしょうが)企業としてどこに向かっているのか?ゴールはどこなのか?が不明で、ゾンビのようにさまようだけの「ただ倒産しないだけの企業」が爆誕します。
わたしが勤めた企業のなかにも、「儲かればいいや」で仕入れをおこなうと、次々と支店が潰れた時期がありました。
おかしくないですか?
儲かる物件を仕入れているはずなのに、赤字で支店の存続ができなくなったのです。
たとえばですけど…
当時は、建売屋なのに土地売りに変更したり、クセがある土地を安く買うべきなのに、綺麗な土地を高く買ってしまったり、都心にこだわるべきが、郊外を買うとか、もうメチャクチャでした。
企業に勤めるサラリーマンとして、会社のお金を使って土地を仕入れる身としては、やはり企業理念をもとに行動しなければいけません。
逆にいえば
マネージャーは、社員に対して、企業理念を浸透させるべきです。
「うちは、こういう会社だから、こういう物件は買わない!こういう物件を買う!」とはっきりモノサシを見せてあげることで、現場で迷いがなくなり、不満が払拭され、社外からの信用も得て、情報が集まり、エッジのきいた企業として成長が続くのです。
プレイヤーからしても、現場でトラブルが発生したときや、判断に迷いが生じたときも、企業理念をもとに行動すると決めていれば迅速な対応が可能になります。
大体
仕事で問題が起きたときには「良心、道徳心」と「悪魔の自分」と「会社の考え」が頭のなか混在しており、「怒られたくないから、こう!」か「自分のプライドが許さないから、こう!」みたいに最適な選択肢をもとにアクションを起こします。
いや、起こしてしまいます。
ではなくて
やはり、企業に勤めるなかで起きた問題なのであれば、まずは「会社の考え(企業理念)に基づいて、最もやるべきアクションは…」と考えるべきでしょうし、そのほうが”楽”です。
会社の方針と逸れた物件を、意固地に「これを買うべきだ!」と労力を割くより、会社が求める物件を仕入れるほうが”楽”です。
企業理念は、仕事を楽に進めるコンパスでもあります。
成果に繋がりやすくなるはずです。
あなたが勤める企業がどういう想いで誕生したのか?あらためて見直してみるのもいいかもしれません。
では、仕入営業のみなさん、今週もがんばりましょう!