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土地の仕入において、問題を1つに絞らない方がいい理由とは?
おはようございます。
わたしは、不動産の仕入営業に向けて「仕事のヒントになれば」と思い、木曜日の7時に、こうやって記事を投稿しています。
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土地の仕入において、問題を1つに絞らないほうがいい理由とは?
わたしたち仕入営業は、土地を買う時には、買付証明書を出します。
仲介業者を通して、売主にたいして「こんな条件で、こんな金額で買わせて下さい。」と意思表示するわけですが、真面目な仕入営業ほど、”はじめに問題を片付けてしまいがち”です。
これが、あまりよくないと思っています。
問題をすべて解決して、あとは金額だけを交渉するとなった場合に、「売主が折れるか?」「仕入側(わたし)が折れるか?」の2択になるからです。
不動産の売買は、売主は「高く売りたい」とのぞみ、買主は「安く買いたい」とのぞみ、お互いの思惑は相反しますから、ひとつの問題だけを残してしまうと、どっちが「得した」「損した」の話になってしまうんですよね。
ただ
複数の問題をテーブルに残しておけば、常にトレードオフの関係を築くことができて、相手が「金額面で譲歩してもいい」と思えるような見返りを提供することができます。
土地の仕入において、最後、契約までもっていくためには、問題を1つに絞らないほうがいいのです。
たとえば
「土地の契約不適合は、ありかなしか?」「引き渡しまで6ヶ月間という、長い契約でいいか?」「仲介への専任は、どれくらいの期間か?」みたいな問題が、よく出てきます。
真面目な営業ほど、「契約不適合は、どうしますか?免責のほうがいいですよね?」「引き渡しまで6ヶ月間で契約しましょう!」といって、条件面を確定させてしまうわけで…
しっかり自分の首を絞めたうえで、最終的に、交渉が膠着(こうちゃく)したときに、打つ手がなくなっています。
もちろん
買取競合がいて、他社より優位にたつ必要がある場合や、仲介から問題提起されたときには、例外です。
とはいえ
仲介もプロですから、後のトラブルを防ぐために、はじめに条件面を細かく確認してくることがほとんどですよね。
けっきょく、「残るは金額面だけ」ってことは、仕入営業をしていればよくあります。
そんなときには、どうすればいいのでしょうか?
テクニックとして、「新たな問題を増やす」というのがあります。
たとえば
仕入:「専任期間は3ヶ月と約束しましたが、買取金額をあげる必要があると、専任で返せなくなってしまいます。どうしましょう?仲介手数料で差額を調整してまとめてくれませんか?」
とか
仕入:「引き渡し猶予を承諾しましたが、残代金の支払いの一部を持ちこす必要があります。それでも、いいですか?」とか
仲介が嫌がる行為で、逃げられてしまう危険性が高まるのですが、タイミングが適切であれば、契約につながる有効なテクニックだと思っています。
仕入:「専任期間を3ヶ月と伝えましたが、買付の金額をあげなくてもいいのであれば、専任期間を6ヶ月に伸ばしましょう。」という、好条件に格上げさせる、という手もありますね。
参考にしてみて下さい。
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