仕入営業は「人事異動を把握する」のが重要だ。
おはようございます。
木曜7時なので、不動産の仕入営業に向けて「ヒントになる記事」をかきました。
大手を押さえることの重要性。
わたしは、飛び込み営業ナシで、3年間で100棟以上の戸建を開発したことがあります。
どんな仕入営業にも、圧倒的な結果を出す人には共通点があって、それは「大手仲介と多く取引をしている」です。
なんにせよ
不動産の情報が”おおく”集まるのは「野村」「東急」「三井」などの、大手不動産仲介会社です。
一般人の目を引く場所に店舗を構え、サービスが充実しており、安全性が担保されている大手の不動産会社では、多くの顧客から相談があります。
ゆえに
おおくの不動産の売却情報を握っているのです。
これらを取りにいけなければ、コンスタントに仕入契約をすることは難しいでしょう。
逆にいうと
地場や中小企業の不動産情報だけに頼ると、具体的な不動産の売却情報は、多く集まりません。
根本的に、大手に比べて情報の母数が低いのと
「あくまで相談ベースの(売り物ではない)情報」や「営業成績にハングリーな社員が少ない」とかがあるんです。
大手は、社員同士の「社内ランキング1位を目指して、月内契約を目指す」という気概があったりします。
が、地場や中小には、競争原理があまり働いていない。
仲介が「のんびりやればいいや」だと、仕入はそれ以上踏み込めません。
強引に契約の数を増やすためには、仲介の「やる気」も重要なのです。
たしかに
大手を相手にすると、買取他社やエンドユーザーとも競合するから
、精神的にも疲れます。
不動産情報が公開されていることもおおく、スピードや交渉力も必要です。
ただ
それらを鑑みても、大手の情報は積極的に取りにいくべきです。
あなたが、仕入契約の「数」にこだわるなら。
具体的な大手の押さえ方。
長く、不動産の仕入業をおこなう先輩方の中には、大手仲介の動きを把握している人が多いです。
商談のあとには「ところで、以前こちらにいた〇〇さんは、どちらに異動されましたか?」とか「池袋にいましたよね?目黒は慣れましたか?相場の相談ならお気軽にご連絡ください」とか
仲介個人の動きに関するワードが、結構、飛び交います。
何気ない会話の中で、雑談のようにも思えるが、裏側の意図はハッキリしています。
「キーパーソンの動向を把握すること」です。
経験が浅い仕入営業は、物件の話に注力しがちですが、「人」にフォーカスをあてる仕入営業は、「あー頭が切れるな」と感じます。
なぜか?
人事異動を把握すると、『戦略的に、営業に強弱や連絡頻度に優劣をつけられる』があります。
どういうことか?
「Aさん」という大手仲介と、多く取引をしていたとしましょう。
「Aさん」は、戸建用地を扱わない「マンション専門部」に異動したら、どうでしょうか?
あなたが、戸建用地を仕入れる仕事ならば、もう、「Aさん」と連絡をとる必要はありませんね。(ちょっと、ドライすぎますが…笑)
だって、「Aさん」はマンションの情報しか持っていないんだから。
なのに
今までのように「戸建用地を下さい」とか「戸建の未公開が出ました」とかって、「Aさん」にメールを送る必要はないのです。
替わりに
「Aさん」の戸建顧客を引き継いだ「B」や「C」を取り次いでもらって、営業訪問先をスイッチするのが賢いですよね?
ようするに、生産性を上げることができるわけです。
大手仲介の動向を把握しておくことで
「独立して『弁護士案件』を扱っていたのか!もっと早く、川上案件をもらえたのに」とか「もう、戸建用地を扱っていないのか、時間のムダだった。」とか「あの営業所は、センター長が強いから、仕入れるのは難しい。あの人に時間をかけるのは、やめよう」とかって、判断が可能になります。
『戦略的に、営業に強弱や連絡頻度に優劣をつけられる』のです。
まとめ
購読者のみなさんは、おわかりでしょうが
わたしは、「非効率」とか「やる意味がない仕事」が嫌いです。
だから、飛び込み営業をしないし、意味合いがわからない指示に対しては、「なぜ、それをやる必要があるのですか?」と聞いてしまいます。
大手仲介会社は、大きな組織です。
「人事異動」「退職」「制度体制の変更」なんてのは、ひっきりなしに起こります。
その都度
人事異動を把握するのが、大手を押さえる第一歩だと思うのです。
キーエンスも、同様の営業手法をおこない、取引先の異動先を社内共有することで、新たな商品の売り込みを容易にしていると聞きます。
ライバルからは『かれらは産業スパイのようだ』というようです。
スポーツでも、相手に勝つためには「得点源のあいつは、いま、ベンチだ」とか「途中出場した、あいつには要注意だ」とかって、動向を探りますよね?
仕入営業は、法人取引です。
相手のことを理解しないことには、戦略を立てられません。
大手仲介を押さえることで、われらの利益に繋がります。
「物件」を追いかけるのに余裕が出てきたら、「人」を追いかけてみるのもいいかもしれません。
では、また来週!