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土地仕入が思う「いい家」って?

どうもイットさんです!
今回は、一都三県(東京・埼玉・神奈川・千葉)で戸建用地の仕入をおこなっている私が『いい戸建ってなに?』って思ったことを書きます。

ここでいう『戸建』って、木造一軒家のことです。
では本編へどうぞ!

早速、みなさんに問います。
「いい戸建って、どんな戸建ですか?」

こだわりが詰まった戸建?
地震がきても壊れない戸建?
安く買える戸建?

私は、戸建用地を仕入れる仕事をしているので「お客様って、どんな戸建を求めているの?」と考えることがあります。

建売会社3〜4社ほどに勤務したからこそ分かったことがあります。
それは「建売会社によって、戸建に対する考え方が全然ちがうなぁ😢」です。

最近、不動産業者同士でこんな会話がありました。

▼A「いまの時代は、戸建を買わないで賃貸でいいよね。」
▼B「うんうん。それこそ『一生おなじ家に住む』って考える人は少ないんじゃない?」
▼C「そんなことないさ。地方の人は『我が家』が欲しいはずさ。東京とは違うよ。」
▼A「でも、最近は自然災害が目立つでしょ?。家を失うリスクが高い。『住む場所は変わる』って思っておいたほうがいいと思うんだ。」

不動産業者でも、こんな議論になるんです笑
どんな家がいいの?て不動産業者に聞いても
はっきり言って分かりません笑

私は『戸建が建てられる土地』を買うわけですが、戸建が建てられればなんでもいいわけではありません。
「どんな戸建を建てるの?」ということを理解しておかないといけないのです。

建売会社って、土地と建物をセットで提供するから
会社の色にあった土地を買わなければいけません。
あくまでサラリーマンですから。笑

■耐震等級(たいしんとうきゅう)

みなさんは耐震等級という言葉をご存知でしょうか?

これはなにかというと「建物のつよさの基準」です

建築の専門家ではないので、詳細は説明できませんが「耐震等級1」というのが建物の強さのベースみたいです。

ほんで『耐震等級2』が『1』より強いぜ!
『耐震等級3』はもっと強いぜ!最高ランクや!
というコトです。

『耐震等級1』の基準は、大事なので太字で書きます。
阪神淡路大震災みたいな「数百年に一度レベルの地震」に対して倒壊せず、「数十年に一度レベルの地震」に対して損傷しない家

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この基準を踏まえたうえで、私がわたりあるいた建売会社の考え方の違いをご紹介しまっす!

建売会社A

「うちでは『耐震等級2』を確保した家づくりをします!今の日本は自然災害がとても多い国です!少しの地震じゃビクともしないような家をお客様に提供しようではないか!!!」

ふむふむ。

「安全・安心をお届けするのです!だから、戸建の値段は高くなってしまうけど、人生100年時代における『一生に一度』の買い物です!一回の買い物で充分に住み続けられるクオリティの戸建を目指そうではありませんか!」

なるほどなるほど。

間違った考え方ではないです。
『お客様に安心を届ける』というコンセプトは、地震大国の日本においてはとても大事な価値観だと思います。

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ただ、この建売会社Aについては、時代遅れな考え方だとも思っていて、それこそ『戸建は一生に一度の買い物か?』とか『耐震等級1をクリアしていれば充分では?』みたいな疑問があります。

戸建を買っても、なにかの理由ですぐに手放すコトだってあり得るし、地震がこない可能性だってあるわけです。
あと、当たり前ですが、クオリティを上げれば家の値段は高くなります。

東京の戸建になると、高クオリティな戸建を建てれば、3LDKでも余裕で6,000万円くらいになります。(場所により前後)

買えるか?子供をもつ家庭で6,000万円の戸建を。

それと用地仕入れならではの視点なのですが、『建築費が高いと土地を仕入れずらくなる』というコトがあります。
なぜなら『建築費で予算が圧迫されて、土地を買うお金の余裕がなくなる』からです。

つまり『お客様に戸建を提供するキッカケが減る』のです。

建売会社B

いっぽうこんな会社も。。。

「うちは、お金に余裕が無いお客様でも『いい場所に住める』という価値を提供しましょう!!とにかく建築費を安くして最低限の基準をクリアした戸建を建築します!!!」

ふむふむ。

「いまや土地価格は値上がりし、戸建の価格は現実的ではない!戸建のクオリティを上げるのは、お金をかければできるコトです!いかにお客様に『住むキッカケ』を提供できるかが大事な考え方です!それに『最低限な基準をクリア』しているから、決してダメな戸建というわけでは無いのです!」

なるほどなるほど。

こちらも間違った考え方では無いです。
東京に住みたくても住めない人が、こういう会社のおかげで助けられているというコトは現実的にあります。
この考え方も正義です。

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ただ、このおかげで『小さな土地が増えている』とか『倒壊や近隣トラブルのリスクが高い』戸建が増えているのも事実ですよね。

将来的に、中古戸建として売るときに『高く売れない』とか『3階建ては老後に住めんやろ!』みたいなデメリットもあるわけです。
一言で言うと、『いまがよければいい』という短期的な視点での戸建だと思っています。
ただ、この考え方は、今の時代に合っているとも思っています。
(さきに述べたように、「一生ココに住む」と思って戸建を買っている人は減っているからです)

また、本音を言えば『土地仕入れの私からすると、土地を買いやすいから、この考え方は大歓迎』なんです。(建築費が安くすむから、土地を高く買いにイケる)

おわりに

まあ、結論をいうと
やっぱり不動産って
その人の状況や考え方によって
良い悪いが変わってくるよね

それぞれにそれぞれの『正義』や『こだわり』がある
っちゅうことです。
(ありきたりな答え笑)

購入か賃貸か?とか
注文か建売か?とか
昔から議論に決着がつかないのは

人ぞれぞれ立場と環境が違うから
なんですよね。

みんながみんなの価値観を認めたうえで
多様な戸建を提供できるような社会が理想ですね。

逆にいうと
『どんな戸建に住んでいるのか?によって、その人の生き方があらわれている』とも言えます。

そんな私が、どんな家に住んでいるかというと、、、





ワンルーム賃貸です(笑)

ではまた\(^o^)/


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Dev🏠
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