グリム童話「赤ずきん」
「赤ずきん」がおばあさんへ葡萄酒と一緒に届ける「お菓子」。幼い頃はどんなお菓子だろうと想像を巡らせました。
調べてみると、おそらくそれはレッブクーヘン。クリスマス菓子としても知られる、スパイス風味の焼き菓子で素朴な味わいです。このお菓子が登場するもうひとつの昔話は、「ヘンゼルとグレーテル」。あの“お菓子の家”のレンガがレッブクーヘンだそうです。
物語の中で、赤ずきんは大事な届け物の途中、花を摘むため長々と寄り道します。思わず花を摘みたくなるほど、野に花々が満開だったのでしょう。5月頃には、セイヨウタンポポ、ニオイスミレ、イラクサ、イワミツバ、ルッコラなどなど、体に良いハーブも花を咲かせます。
オオカミに隙をつくった長い寄り道は、おばあさんに元気になってもらうためだったのかもしれません。
そんなことをつらつら思いながら描きました。