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Vol.353「70年前の国家機密に学ぶ」

「70年前の国家機密に学ぶ」
私のテーマには、戦争の歴史という側面がある。
戦争は壮大な政治的社会実験であり、
どういう判断を持って政策が決定され、
現場がどうなったのかを知ることは
現代への学びとしてとても大切だと思っている。

今回は陸軍参謀の大佐であり、
終戦時内閣の首相秘書官だった
松谷誠 氏の書物を辿った。
国立国会図書館に赴き、端末に氏の名前を入力する。
すると彼の残した資料が、出てくる出てくる。

目ぼしいものを3冊ほど取り寄せてもらい
目を通す。

そこには 70年前の国家機密と言える情報が
詰まっていた。

終戦へ向かう時期。
陸軍大臣がなんと言ったか、総理がどう判断したか。
天皇陛下がおっしゃられた言葉。
決して表には出てこない、当事者しか知らない
状況がそこにあった。

当時の事態としては、
誰も戦争をコントロールできていない
そんな状態だった。

そんな中、終戦処理に奔走する氏と
指導者たち。

結果的には、
天皇陛下のご聖断という威光を使うことになる。

ここで感じたことは
どんなに権力のあるものでも
たとえ総理大臣でも
力の及ばないことはあり、
明日の分からない中を生きている
ということだ。

翻って自分のことを考えると
社会に対して非常に無力で、
明日をも分からない世界を生きていて
権力のあるものや、
何かを持っているものに対して
嫉妬にも似た感情を感じることもあるが

実はそれは幻想であり、
全ての者が、イコールコンディションなのではないか
という気づきがあった。

分からないけどやってみる。
上手くいくかもしれない。
失敗するかもしれない。

結果が不明瞭な中、
情報を集め、考え最大限の努力をする。

そうやって生きていくしかない。
改めてそんな風に感じた。

感情の学校
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