助けて
インスタで偶然出会ったこの動画
今のわたしのためとしか思えなかった。
声をあげて泣いた。
日曜日、生まれて初めて110番通報した。
きっかけは夫婦喧嘩。
子どものお年玉の使い方で私と意見が合わなかった夫は不機嫌になり、その後別の話題で発した私の一言にブチ切れて大声で怒鳴り迫ってきた。
暴力はなかったものの、そのものすごい剣幕に下の子2人は泣き出した。
そういうの良くないよ.ダメなんだよ。と言ったのも火に油を注いだのかもしれない。
末っ子は泣いて震えてながら「優しく話し合おうよ。みんなで仲良く暮らそうよ」と必死に言っていたけれど収まらなかった。
吠えているかのように怒鳴り声をあげていた。
わたしと子どもたちに「お前ら全員家から出て行け!」と言った。
脅すつもりもあって「110番通報するよ」と番号を押した。家の外に出た長女にも「通報して!」と叫んだ。
番号を押して、本当にかけようかどうしようかと思っているうちにスマホを取り上げられた。
まだ怒鳴り声は続き、末っ子は大泣きしていた。
しばらくして怒鳴り声が収まり、スマホは戻ってきて、夫は外出した。
警察から電話がかかってきた。
夫の声と子どもの泣き声があったこと、通報があった以上は確認に行きます、とのこと。
バイクの警察官が3人やってきて、玄関先で事情を話した。さらに詳しいことを玄関の中に入って話した。
さらにDVや児童虐待を扱う課の警察官が2人来られて、このあとの説明をして帰って行った。
ケンカから全部で1時間半くらいの出来事だったのに、ものすごく疲れた。
子どもたちは喧嘩にも警察官にもショックを受けていたし、怖がっていた。
通報したのは私だけど、判断は正しかったんだろうか、すべきじゃなかったんじゃないか、近所の人に見られていたんじゃないだろうか、子どもたちをまた傷つけてしまった、、と自分を責める気持ちでいっぱいになっていた。
何日かたってもまだ、自分を責める気持ちと、いやいやそんなことない、誰かに助けを求めていいんだっていう気持ちが混ざっていた。
そんな時、あの動画を見た。
私、勇気振り絞って助けてって言えたんだと思えた。
我慢しないで、諦めないで、こんなの嫌だ、って。助けてって言えたんだねって。
そう思ったら涙が溢れて止まらなくなった。
子どもたちを育てるの、諦めないって強く思った。