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弁天池/取水堰(べんてん、高知県安芸市)

●概要(弁天池)
内原野池(うちはらの)とも。
竣功:17世紀末頃  
型式:E
目的:A
堤高:9.4m
堤頂長:340m
総貯水容量:8.86万㎥
有効貯水容量:?万㎥


●見学情報
駐車場:有※1 トイレ:有 自販機:有 天端:可 直下:一部可
※1 例年3月末~5月初頃のつつじ祭り開催期間中のみ有料?


●参考リンク・引用

https://www.maff.go.jp/j/nousin/bousai/tameike/pdf/3901_benten.pdf


●道中

遠路遥々、高知は安芸市に行ってきた。初めて関東から行ったが流石に遠い遠い。
目的地は弁天池(内原野池)、高知県では唯一、農林水産省ため池百選に選定されている。
(ため池百選パンフレットより)
漠然と認知していたため池百選、改めて調べてみると2010年選定と案外最近。
選定要件として、上図1/5以上の項目で特徴的なため池との事。
せっかくなのでおおよそ項目ごとに弁天池を紹介。
(農林水産省統計より)
①「農業の礎」
高知県はナスの出荷量が日本一となっており、ネットでザッと見た所、安芸市のナス作付面積は174ha(どの年かは不明)と県内でもトップクラスの生産地。それを支えている点が評価されている模様。
②「歴史・文化・伝統」
そもそも弁天池は新田開発を目的として土佐藩により17世紀末にできたらしい。
加えて、時の藩により野外遊場化され、現在は内原野公園としても親しまれ、
ツツジの開花時期には抹茶接待や琴の演奏会・ボート貸出等々で賑わうらしく、⑤「地域とのかかわり」においても評点が高いと考えられる。
(地理院地図より)
③「景観」
安芸川左岸、円弧の堤体に湛えられたため池は、百選ならずとも目を引く。
堤体上流側より。当時からのものかは分からないが小島のある光景は神々しくもある。
弁天池は周回が可能で、天端からは太平洋も見える。
④生物多様性
これについては特筆すべき情報は見当たらず。水鳥で賑わう光景は見られた。
続きましては、周辺と設備について。
まず駐車場が隣接。訪れたこの日はほぼ利用者がおらずで自由に使用できたが、つつじ祭りの時期には賑わうのか、有料化されるらしい。
自販機&内原野焼の直売所も(直売所の稼働状況は不明)。
スロープを登り少し進むと売店。こちらも稼働状況は不明だが、恐らくつつじ祭り開催時期に本気出すスタイルと思われる。
更に進むと、「さわやかトイレ」がある。
上流部にはアヤメやショウブ等々の植物。
湖岸に沿って進むと、2本の水路が現れる。
1本は流入水路、
もう1本は越流堤が設けられた余水路となっている。
更に進む。中央付近に取水用の斜樋。
斜樋から上流を眺めると、小島と八幡宮が直線上に並ぶ。
眼下に広がるビニールハウス群。
アース恒例の吐口探し、堤体の下に回る。
直下水路はグレーチングで蓋をされており分かりにくいが、
水音を頼りに…斜樋との位置関係的にもここが底樋吐口らしい。文字情報の類は見当たらず。
先の水路x2に戻る。
まずは余水路。とても小ぶり。というのも恐らくこの弁天池、東を流れる支流から水を引いており、自己水源はごく僅かなのだと思う。
余水吐、下流方向より。
接近。少しややこしい構造。奥が弁天池で、手前に落ちた水が取水元の支流へと還ると思われる。
向かって右の水路は弁天池取水路で、少し上流に弁天池への流入部がある。
時期によっては向かって左の水路・受益地へと流れているのだろうか。
少し上流に歩き、流入部。
角落しにより水路が堰き止められ、弁天池へと流れ込む様が確認できる。
水路を遡る。
歩く事約1km…
水路は道路を潜り、川方向へ。
その先に取水堰!
平べったい堤体。
中央に角落し。
左岸上流より。
取水口。
水路を辿ると先程の通り、道路を潜っていた。
帰り道。水路途中に遊歩道入口があり、弁天池上流へと繋がっていた。
お邪魔しました~

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