小説 トビの舞う空 第1話
あらすじ
小学生の舜太は、毎日通っていた大好きな近所の海岸で、画家の老人と出会い、一枚の絵画をもらう。「トビの舞う空」という名のその絵画は、舜太の心を魅了し、心に響く作品であった。老人が著名な画家の江島早雲であると知った家族は、絵画を売るよう舜太に迫るが、舜太は頑なに応じなかった。狭い自分の部屋に絵画を飾り、毎日眺めて過ごした。高校生になった舜太は、美術館に江島早雲の特別展を見に行く。その時「トビの舞う空」は独り占めしてはいけない絵であると気付き、家族の反対を押し切り絵を美