思い出せ
馬渡模様の夜空
黒い部分から誰かが覗いてる
改札の隙間を通るだけで
知らない街に来たような
冬に乗り遅れたような
孤独に袖を通し寒さを凌ぐ
信号は守るのに歩きタバコはするんだね
脳が空っぽになったように
矛盾の人生を生きる
どこまで行きたいか、思い出せ
羨望も嫉妬もシアンに染めて
綺麗だねって笑えるように
戦争が起きても自爆テロが起きても
人が何人か死のうと
お気に入りのラーメン屋が潰れても
路地裏のフレンチが
ありえない値段のランチを出しても
どんな夢も負の感情の上に立つ
キラキラした思い出も感情も意味をなさない
どこを目指して靴底を減らすのか
どこを目指して手のひらを汚すのか
思い出せ