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「好きな人」=「恋愛感情」に違和感がある話 [デミセクシュアル]
昔から恋愛感情が湧いたことがなかった。
「好きな人」=「一緒にいたい人」であって、恋愛感情が湧いた相手ではないと思っている。
というか、そもそも恋愛感情がほとんどわからない。
そんな筆者は、「デミセクシュアル」だと自認している。
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恋愛をすることは、当然のことなのだろうか?
先にも書いたが、筆者には恋愛感情がほとんどない。
そのため、恋愛トークには常々悩まされてきた。
好きな人(恋愛的に)いたことはないのかと聞かれることも多く、正直に答えると
「今まで恋愛感情を抱いたことがないって、そんなことあるはずない!」
と、よく言われる。恋愛感情を持たない人が、よほど珍しいらしい。
「まだ出会ってないだけだよ!大丈夫だよ!」
これも腐るほど言われた。
大丈夫って何が?恋愛に興味がない状態は、大丈夫ではないの?
人に恋愛感情を持つことが当たり前で、異性(同性)にそういう感情がないことがおかしいと批判されている気分である。
挙句、〇歳までには結婚したいよね?と、結婚まで強制かのように聞こえるような口調で迫られる。
事実、結婚していないと世間の目は厳しくなるかもしれない。
「何で結婚しないの?」「素敵な人と出会えなのは、出会いの場に行ってないから」などとそそのかされる日も、そう遠くないかもしれない。
しかし筆者としては、全部余計なお世話だなぁと思っている笑
そもそも、わからないものを押し付けられるものほど辛いものはない。
恋人がいたこともある。
その相手とは、深い信頼関係があるからこそ、付き合ったのだと思う。
ただ、この相手に対する感情が何かは今も分からない。
恋心ではなく、他の種類の愛情かもしれない。
どれだけその相手を信頼しようとも、友情を通り越すと恋愛感情というよりは、「家族愛」に近い感情が湧いているように感じていたりもした。
こんな感情を持ちながら恋人と名乗っていいのかと、相手に対して苦しい思いもあった。
揺れるセクシュアリティ
ここまで読んでくださった方の中には、「あれ?この人、アセクシュアル*では?」と思うかもしれない。
事実、筆者自身も過去にはそう思っていたし、今も揺れている。
信頼関係にある人に抱いたかもしれない恋愛感情も、実は別の何かかもしれないと思い、不確定だからである。
しかし、それでもいいと思う。
筆者は、セクシュアリティ(ここでは狭義のもので、主に恋愛や性的指向)は、常に揺れ動くものであると考えている。
例えば、わからないと思っていた恋愛感情がいつかわかる時が来る可能性が無いとは限らない。
もしくは、自分は99.9%恋愛感情がないと割り切る日が来るかもしれない。
人の考え方が生きている上で移り変わることと同じように、恋愛の指向が変わることも不思議なことではないと思う。
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まとめ
今回は、デミセクシュアルについて書いた。
セクシュアリティは当てはまらないといけないものではなく、「そうそう!これこれ!」と思えるものを見つけて納得すできることが大切だと思う。
本人が納得さえしてればいいし、「自分はこういう考え方をしている」と堂々と胸を張っていればいいのではないだろうか。
また、少数派の意見を言われた側も、拒絶ではなく一度受け入れてみてほしい。
たとえ理解はできなくても、そういう人もいるくらいに思ってもらえれば十分である。
最近は「恋愛の自由化」が進んでいるというが、この「自由」には「しない」という選択肢も含まれている!と筆者は思っている。
こういう考え方が広く認められますように。