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誰かからの「だいじょうぶ」をずっと待っていた

生きるのがしんどかった時、「大丈夫」って言葉が嫌いだった。

ネットで【生きる しんどい】とか検索しまくっていたあの頃、

「大丈夫」って思ってたら本当に「大丈夫」になる

こんなような言葉をどこかで見た気がする。

でも当時の私は信じられなかった。だって、全然大丈夫じゃなかったから。

狂ったように「大丈夫大丈夫大丈夫…」と唱えてみたけど、現実は全然大丈夫じゃなくて、すごく虚しくなったのを覚えている。

それから、「大丈夫」って自分に言い聞かせるのが嫌になってしまった。



今思い返すと、「大丈夫」と言った瞬間、無意識に心の中で「全然大丈夫じゃない」と言っていたのだろうな。現実と理想のギャップが生まれるから、苦しくなっていたのだと思う。


そんな私に、「だーいじょうぶよ!」と声をかけてくれた人がいた。

なんの話をしている時だったのかはもう忘れてしまったのだけれど、そのあたたかい「だいじょうぶ」だけはハッキリと覚えている。

その後から。私は自分に「だいじょうぶだよ」とよく言うようになった。

自分の心がネガティブな方に傾いてるなと感じる時や不安な時、緊張している時。自分の胸をバンバン叩きながら「だいじょうぶ、だいじょうぶ、だいじょうぶだよ」と声をかけている。

それでも足りない時は、あの「だーいじょうぶよ!」のあたたかさを思い出す。


自分で自分に優しくするのも大事だけど、他人からもらう優しさは涙が出るほどあたたかくて嬉しい。

そのあたたかさを知ったからこそ、「あぁ、そうすればいいんだ」って分かるのかもしれない。

確かに「大丈夫」と思っていたらその内「大丈夫」になるよ。

でも、真の意味での大丈夫な状態を知らないことには、自分の心を大丈夫にしてあげることは難しいんじゃないかなと思った。

いつか私も、あたたかい「だいじょうぶ」を誰かにあげられるひとになりたい。

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樹(いつき)
ここまで読んでくださりありがとうございます。