日本人が英語の発音が苦手なのは「落ちベロ」のせい?舌先意識否定論
英語の発音で一番最初に言われるのは
LとRの発音ではないでしょうか。
Lは舌先を前歯の裏につける。
Rは舌を巻くようにする。
誰もが知っているこの発音セオリーに関して
今日は一石投じてみたいと思います。
名づけて、舌先意識否定論です。(漢字よ)
LとRの発音を習うとき、「舌先」がどう動いているかを解説されることがほとんどです。(違う理論の先生やメソッドもあると思いますが今回はおおよそ一般論で!)
ただ、それはあくまで結果的に動く部分であって
意識を向けるべきポイントとは違う可能性があります。
この結果的に動く部分と意識を向けるポイントは別で考えないと
うまく結果に結びつかない場合があります。
というのも、私は食べ方の指導の専門家で、
よく噛む食べ方を普段お伝えしています。
そこでよく言っているのが
よく噛むためには「噛む」を意識してはいけない
ということです。
そもそも「よく噛む」ってお医者さんもお伝えされるくらい正しいセオリーです。
私たちのほとんどが、よく噛んで食べる必要性を感じているのではないでしょうか。
にもかかわらず、実際によく噛めている人は驚くほど少ないのです。
よく噛もうと思っても、気が付いたら飲み込んでしまいます。
これは、意識を向けるポイントが間違っているからなんですね。
よく噛もうとするとき、私たちは歯(奥歯)に意識をおき、
30回噛むために「1,2,3…」と数えて食事をしますよね。
こうすれば30回は噛めるでしょう。
しかし食事が美味しくない。
だから続かない。
そもそも、よく噛めない理由は、私たちは噛むことができないのではなく、食べ物を口の中にホールドして(保って)おけないから。
食べたものを2~3口咀嚼して、そこからすぐに舌で喉に押し込む癖ができています。これを私は舌の自動運転と呼んでいます。
【舌の自動運転】
無意識に食べ物を舌で奥に詰め込む
⇒勝手に飲み込んでしまう
(結果)
⇒口の中に食べ物が無くなる
⇒またよく噛めなかった…
つまり、私たちがよく噛むことが難しいのは、舌が原因なんですね。
この舌の自動運転にブレーキをかけるために必要なのが、舌先への意識です。舌先を意識することで、舌が自動で食べ物を置くに詰め込む作業がブロックされるので、食べ物を口の中にホールドしておけます。
【舌先意識】
舌先を意識する
⇒舌が前に伸びるので舌の自動運転がブロックできる
(結果)
⇒口の中に食べ物がホールドして置ける
⇒よく噛むが自然発生的に起こる
⇒得たい結果GET!
これは一つの例ですが、つまりは、
結果的に起こる行動と意識を向けるポイントを分けて考えることは、
欲しい結果を得るために大切だ、ということです。
では話を戻しましょう。
必殺☆内観を使って英語の舌の動きを観察したところ、
英語における舌先の動きは結果的に動く行動の方です。
つまり、意識を向けるポイントは別のところにあります。
どこか。
舌の付け根。
(舌先だったり、舌の付け根だったり、私どんだけ舌の観察すんねん。笑)
以下は舌の口の中の図。
舌って筋肉なので人によって所定の位置が違い、
筋肉なので鍛えないと舌が落ちる、いわゆる落ちベロになってしまいます。
普段の自分の舌がどこの位置にあるか、ぜひ一度観察してみてください。
で、これを踏まえて観察すると、日本語って全く舌を使わない言語だということに気づきました。
試しに、「あいうえお」といってみてください。舌が微動だにせずに、下あごにぴったりとくっついていると思います。
また、今度は横断的に「あかさたなはまやらわ」といってみましょう。
「ら」行だけは舌が動きますがそれ以外は動きません。
つまり、日本語は「ら」行以外は舌が動かないのです。
もっと正確に言うと、舌が重い状態です。
そう、日本人が舌をうまく使えないのは舌が重いから。
私たちは下あごにぴったりとついている状態がデフォルトです。
それにもかかわらず、舌先だけを意識して重い舌を引っ張り上げようとしても、ついていけません。
もちろん、単語を一つだけ発音したり、「L」「R」の文字を単発で発音することはできます。
それは舌が重くてもゆっくりと発音できる時間的な余裕があるから。
しかし、次から次へと単語が流れてくる会話においては、次の音への移れる準備態勢がないと重い舌はついてこれません。
そこで何が必要か。簡単。
重いのだから、軽くしてあげればいい。
舌の付け根を引き上げてあげてあげましょう。
舌の付け根というのは、正確には舌の裏に当たります。
青いマルの部分です。
落ちベロの人はここに空間がありません。
試しに、舌の裏に空気を含ませてみてください。
ちょっと舌がポコッと膨らむのわかりますでしょうか。
出来ればその舌の裏のぎりぎり奥まで空気を入れ込んでみてください。
普段にはない口の空間が感じられると思います。
ちょっと喉が詰まるというか。
舌の付け根とはこの舌の裏の一番奥、です。
ココが落ちていると舌先を動かそうと思っても、舌が準備されてていないので、発音が追い付きません。
ですから、オーバーラッピングの発音をするときに
是非この舌の付け根を引き上げる意識をもって発音してみてください!
舌がスムーズに動くのが分かります!
というか、舌の付け根を意識するだけで、勝手に舌が巻かれたり、前歯に当たったりします。
不思議。
トレーニングは必要ですが、多分一週間くらい毎日15分行っていると、大分舌が軽く感じられるようになり、常にアクティブモードで待機できるようになってくるのが分かります。
もちろん私のような初心者向けの方法だと思いますが、
まずはこの舌の付け根の意識の矯正から行うことで、
英語の発音に悩む方のお役に立てるのではと思いシェアしました(^^♪
意識を変えるだけで舌の動きが変わるので、
英語の発音に悩んでいる方がいれば是非試してみてください(∩´∀`)∩
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