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2025年度大阪大学工学部編入体験記

阪大工学部に合格いただいてから約2か月経って今さらですが編入体験記書いてみました。
最後まで読んでいただけると幸いです。


はじめに

はじめまして。N高専電気工学科に所属しているみじ(X:@thanksmyfriend5)と申します。
今回、大阪大学工学部 電子情報工学科電気電子工学科目合格したので体験記を書いていこうと思います。
他にも
弊高専専攻科(滑り止め)
京都工芸繊維大学工芸科学部設計工学域電子システム工学課程
大阪大学基礎工学部システム科学科知能システム学コース
神戸大学工学部電気電子工学科
も受験したのでそれについても書いていこうと思います。
学校生活のチャプターは勉強時間と使用した参考書以外は読み飛ばしてもらって結構です。
また、質問あればDMまでお気軽にどうぞ

自己紹介

出身 N高専電気工学科
席次 1年-4位(成績平均:92)
   2年-3位(成績平均:91)
   3年-3位(成績平均:92)
   4年-8位(成績平均:86)
部活 水泳部&クイズ研究会
TOEIC 750(L:425/R:325)(3年3月)
資格 危険物取扱者乙種4類
受験校
大阪大学工学部電子情報工学科電気電子工学科目(合格)
N高専専攻科(合格)
京都工芸繊維大学工芸科学部設計工学域電子システム工学課程(不合格)
大阪大学基礎工学部システム科学科知能システム学コース(不合格)
神戸大学工学部電気電子工学科(不合格)

学校生活

1年

コロナ禍の中、学校がスタートしたので入学式も対面授業もなく高専生活が始まりました。もちろん対面授業がなく、最初はクラスメイトとも会えなかったので友達も作れず一人でPCの前にいる日々が続きました。
この頃はそういう感じだったので編入なんて意識はこれっぽちもなかったです。が、授業についていけなくなるのは怖かったので数学だけは予復習をしたり、テスト10日前くらいからは勉強していました。
あと時間があったのでこの時に趣味で危険物乙4を取得し、春休みには1年生の数学を全復習していました。

2年

この頃からバイトを始めました。また、若干コロナ禍も明けてきたので部活動などの課題活動も活発になり放課後は部活に専念していました。
まだこの時も編入に対しての意識はなかったですが、1年生の時と同じように数学の予復習とテスト10日前の勉強を行っていました。
それ以外では1年生の時にできなかった、高専の友人と色々なところに遊びに行ったり、1人旅に行ったり趣味を満喫していました。2年生はかなり遊んでいた記憶しかないです。ただ、2年生の春休みも1年間の数学の復習は行ってました。

3年

3年生にあがると教科数がかなり増え、それに伴い専門科目がかなり増えたので学校の授業の対策と部活とバイトをするだけで精一杯だったのでこの時も編入については全く意識していなかったです。一応、頭の中では「編入したいな~」とは思っていました。
3年の6月くらいに学校で全員受けた初のTOEICIPで600を取ったので英語にはこの時からかなり自信を持ってました。
春休みはいつものバイトに加え、短期の倉庫バイトに週4程で行っていて忙しかったので特に何もしませんでした。

4年前期

4年にあがると流石に編入の勉強をした方がいいかなと思い、とりあえず「徹底研究」を買いましたが学校の専門の授業についていくのに必死で全く進めれずにいました。
それどころか、専門が思ったより難しくて編入の勉強もせずテスト前はいつもより早く対策を打っていましたが、それでも学校の成績が悪くなってしまい去年よりも席次が下がって自棄になって編入の勉強をするどころではなかったです。なので、夏休み終わるまでに半周程度しか進めれませんでした。
こんな感じなので夏休みは友達と花火大会旅行や北陸旅行に行ったりインターンに参加したり週3でバイトをしてその隙間に編入勉強をしていました。
インターンは実際に参加してとても楽しく勉強になったので、進学志望であっても自分は行ってみるべきだと思います。得られる経験はかなり大きいので。
また、阪大工学部&神戸大&工芸繊維の見学に行き、この時にこの3校を受験しようと決めました。

勉強時間

  • 夏休みの編入対策時間(8月&9月):30h

夏休み終わるまでに取り組んだ参考書

  • 徹底研究0.5周

4年後期

前期末テストで自棄になって夏休み勉強をしなさ過ぎたのと、編入試験まで1年を切ると流石に焦りを感じ普段から編入の勉強に取り組み始めました。
ただ、12月初旬までは高専祭の手伝いで忙しかったり中間テストの勉強で忙しかったり、実験レポートも多くてほとんど時間を取ることができなかったので、年内に徹底研究を1周終わらせることを目標に編入対策の勉強はしていました。数学の勉強に目途が立つと物理や専門科目にも手を伸ばし始め、1月末の学期末試験が終わると本格的に編入勉強に取り掛かりました。
春休みはバイトを週1回の5hのみにし、友達と2回宿泊(キャンプとお泊り)に行く以外は編入対策に専念しました。(息抜きは結構大事です。)
春休みの後半になると力試しで専攻科や工芸繊維の過去問にも手を伸ばし始めました。

勉強時間

  • 10月の編入対策時間:15h

  • 11月の編入対策時間:5h

  • 12月の編入対策時間:15h(平日:1h/日)

  • 1月の編入対策時間:30h(平日:1h/日,休日:2h/日)

  • 2月の編入対策時間:80h(平日:3-4h/日,休日:5h/日)

  • 3月の編入対策時間:130h(平日:4-5h/日,休日:5-6h/日)

8月〜2月

10月~春休み終了までに取り組んだ参考書

  • 徹底研究3周

  • 過去問特訓1周(A,B問題)

  • マセマ複素関数1周(後半のみ)

  • 物理のエッセンス2周

  • 大学生の初等力学2周

  • 大学生の電磁気学2周

  • 論理回路入門1周

  • 専攻科過去問5年分

5年前期

5年生になると流石に授業も減って編入対策に専念できるな~と思っていたら、毎日3コマ授業が入っていたうえに座席が最前列の中心よりでとても内職できる位置ではなく、学校にいる間は卒研の時間のみで編入勉強する日々が続きました。
4月と5月は参考書の最終的な復習をしていました。並行して阪大や神戸大の過去問も始めました。
GWは00年代や10年ほど前のギャルゲーのプレイ動画にハマり全く勉強できませんでした。
5月末に各大学の面接で話す内容を決めるためにHPで研究室などを探していると、突然阪大基礎工に興味を持ち第一志望にしてしまいました。そこから慌てて願書を現地まで取りに行って締め切り日に出願し、このときからいきなり基礎工の勉強を始めました。
6月からは参考書類の勉強は全て辞め専攻科と各大学の過去問に集中的に取り組みました。数学も専門教科もすべて答えがなかったので同研究室の賢い友達と編入仲間に問題を共有して一緒に答え合わせしてました。入試が終わるまではずっとこんな感じで勉強していました。
5年に上がってから受験終わるまで全て遊びを断ったのはかなりきつかったです。お盆に友達と宿泊して花火大会に行く予定やBBQに行く予定があったのですが基礎工にあっけなく落ちて行けなかったのはかなりメンタルにきました。
6月始めと7月末にあった定期テストは高得点取りたい謎のプライドがあったので定期テスト期間はテスト勉強もしてました。

勉強時間

  • 4月の編入対策時間:120h(平日:4-5h/日,休日:5-6h/日)

  • 5月の編入対策時間:120h(平日:4-5h/日,休日:5-6h/日)

  • 6月の編入対策時間:130h(平日:4-5h/日,休日:5-6h/日)

  • 7月と8月はスタプラに記録するモチベが消えていたので記録がないです。おそらく7月は60h、8月は70hほどだと思います。(平日:3h/日,休日:4h/日)

3月〜8月

4月から入試終了までに取り組んだ参考書

  • 過去問特訓1周(A,B,C問題)

  • マセマ複素関数1周(後半のみ)

  • 細野確率1周

  • 大学生の初等力学2周

  • 大学生の電磁気学2周

  • 論理回路入門1周

  • 基礎からの過渡現象1周

  • 専攻科過去問5年分

  • 工芸繊維過去問10年分

  • 阪大基礎工過去問10年分

  • 阪大工学部過去問10年分

  • 神戸大学工学部過去問10年分

勉強内容

自分は使う参考書の数をできるだけ少なくして、1冊1冊を完璧に仕上げるようにしました。

数学

数学は4年の最初に徹底研究を買いましたが1周するのに半年ほどかかりました。最初の方にも書いているのですが、数学は1年のころから予復習をしていたので徹底研究もそこそこはできるだろうと思って取り組んだら予想以上にボロボロで全然理解できず時間がかかりました。
とりあえず最初の1周は理解するために答えを見ながら取り組みました。2周目はできる限り答えを見ないように解き、3周目である程度理解ができるようになりました。3周目終わったのが4年の春休み入る前くらいだったと思います。徹底研究は3周終わった後、時たま確認するとき以外は手を付けることはなかったです。
こうして徹底研究を終えた後に同じ著者の過去問特訓にも4年の2月ころから取り組みました。最初はA,B問題をざーっと1周して徹底研究で身に着けた知識が頭に入っているか確かめました。ある程度A,B問題ができるようになるとC問題も解き始めました。旧帝大志望の方はC問題も解いておいた方がいいと思います。
春休みに入ると阪大工学部対策としてマセマの複素関数演習本に取り組みました。自分は本の前半の方はあまりせず、後半の方のみ取り組みました。最終的にマセマ複素解析は2周しました。
阪大工学部のためにベクトル解析もやる必要があるのですが、自分は専門の電磁気の授業でそれなりに理解していたので、徹底研究の問題と過去問のみでカバーしました。
春休み終盤には受験する学校の過去問にも取り組み始めました。各大学や高専専攻科の過去問は答えがなかったので僕より席次が遥かに高い同じ研究室の友達と、YouTubeの「高橋ユウコ」さんのチャンネルに救ってもらいました。このお二方にはほんとに頭が上がりません。
細野確率は突然基礎工を受験したくなった時から基礎工受験までの3週間ほどしか使用していません。阪大基礎工を受けない限り(少なくとも阪大工学部、神戸大工学部、工芸繊維を受験する場合)この確率の本はしなくていいと思います。

微積・線形・ベクトル解析
・徹底研究と過去問特訓
確率
・学校で使ってた参考書(新版確率統計 改訂版 (新版数学シリーズ))
・細野確率
複素関数
・マセマ
みたいな感じで参考書は使ってました。

過去問は受験する大学それぞれ5-10年分取り組みました。
数学は過去問除いて200hほど勉強しました。

力学

力学は大阪大学基礎工学部、京都工芸繊維大学、神戸大学の試験で使いました。
4年生の12月ころから勉強を始めました。力学はそこまで得意ではなかったのでエッセンスを2周して基礎を固めてから大学生の初等力学を触り始めました。
黄色い「基礎物理学演習」も触ろうとしたのですが学校の図書館で内容を見たとき無理だ~と感じたので初等力学だけを触ることにしました。正直初等力学の本だけで全然挑めます。(個人的にはそう思ってます。力学使った学校全落ちしてますが。)
入試までに初等力学は4周ほど取り組みました。
過去問は受験する大学それぞれ5-10年分取り組みました。
力学は過去問除いて100hほど勉強しました。

電磁気学

電磁気学は専攻科、大阪大学基礎工学部、京都工芸繊維大学、神戸大学の試験で使いました。
4年生の12月ころから勉強を始めました。黄色のよく見る「電磁気学演習」は自分には合わなかったので、過去の編入問題が多く載っている「弱点克服 大学生の電磁気学」で勉強しました。この本は誤植が多いことで有名ですが、僕は所属が電気工学科であり専門で電磁気学を学んでいたので誤植訂正紙と照らし合わせながら解いているとあまり気になりませんでした。
この本を3周した後、各校の過去問に取り組みました。最終的にこの本は4周しました。
ただ、電気系以外の学科の電磁気学初学者がこの本を1冊目に使うのはあまりお勧めしません。初学者の人は物理のエッセンスで基礎を固めて、「マセマシリーズ」か「電磁気学演習」で学ぶのがお勧めかと思います。
電磁気学は過去問除いて70hほど勉強しました。

熱力学

僕が受験した学校の中で、熱力学は阪大基礎工でしか出題されないのでこれは基礎工を突然受けたくなった時から始めました。学校でマセマシリーズを借りたのですが間に合う気がせず結局熱力学を捨てる選択をしたのでほぼ勉強していません。でもマセマの熱力学は分かりやすくお勧めです。
一応勉強時間は5hほどです。

TOEIC

自分はとにかく問題の数をこなしました。特にListeningは何度も何度も音声を聞き込み、耳を英語にならす練習をしていました。問題演習は公式問題集を使って勉強していたのですが、この本は値段がまあまあする(模擬テスト2回分で3300円って高くない?)ので学校の図書館で何冊か借りて使ってました。自分でTOEIC用に買ったのは銀のフレーズだけです。
こんな感じでとりあえず問題を解き、銀フレで単語の勉強をすることを3年の冬に1月ほど行って、そのまま2月の公開TOEICを受け750のスコアが取れたのでTOEICの勉強は終わりにしました。勉強時間は20-30hだと思います。もともと英語が得意で基礎の土台があったのであまりTOEICの勉強はしていません。
正直このTOEICの勉強はあてにならないと思うので他の方の体験記を参考にしてください。
銀フレと金フレは掲載されてる単語が半分は同じらしいので、英単語に自信があってより高得点を狙いたい人は金フレ、土台を固めた上で安定して点を取れるようにしたい人は銀フレでいいと思います。


専門科目(電気電子回路、論理回路など)

専門科目はどこも電気・電子回路か論理回路(阪大工学部のみ)だったのでそれに合わせた本を2冊(下に掲載)用意し、4年の春休みから勉強を始めました。電気系の編入試験の回路系問題は回路の基礎的事項(ノートンやテブナン、重ねの理などの定理に基づいた計算や電力計算)か過渡現象、または電子回路(オペアンプ、トランジスタ)などがよく問われます。
自分は回路系が得意な科目だったので基本的事象(ノートンテブナンなど)はそんなに復習しませんでしたが、電気系を受験予定であまり回路が得意でないなら基本事項から復習した方がいいと思います。
阪大工学部で出題されるオペアンプの問題とかはいい本がなかったので過去問を解いて勉強していました。
過去問は受験する大学それぞれ5-10年分取り組みました。
勉強時間は過去問除いて70h程度です。


(勘の良い人は、「あれなんでこの人阪大工でコンピュータ工学を試験科目に選んでるのにプログラミングの勉強してないんだ?」って思ったかもしれませんが気づかない振りしといてください)

過去問

4年春休みの終わりごろから取り組み始めました。
過去問は学校に保管されていたものとネットから5-10年分集めました。
自分が受験する大学の過去問以外は解いていません。また、4年の6月以降は編入対策としては過去問にしか手をつけていません。
過去問の解答は何も持っていなかったので、学校の先生同じ研究室の友達、ネットの編入仲間と一緒に問題を解いていつも解決していました。
試験までに各学校の問題は最低2-3周していました。
過去問にかけた時間は250hほどだと思います。

全試験前日~当日

受験する大学全てが家から当日に行ける範囲だったためすべての入試で、前日は22時に寝て次の日5時に起きて試験会場に1時間前に着くスタイルでやってました。

N高専専攻科(6/15)

受験する学校の中で唯一併願と言えるのが専攻科だったので絶対受からないといけないと思い結構緊張しました。最終的に併願の倍率は2倍程度でした。

数学

例年問題傾向が似てて易しめだったのに、今年難化して試験中頭抱えてました。固有値に虚数解とか出てきたせいで数学で8割以上得点を稼ぐつもりが5-6割しか取れずかなり絶望していましたが周りも全然できていなかったのであまり気にしないようにした。

専門科目

例年程度の問題が出たので7-8割取れた。電力計算とコイルの問題だけ意味わかんなかった。

面接

トップバッターだった。併願なので他大学に行きたい流とか聞かれるかなと思ってたら「専攻科に行ったらどうしたい?」みたいな質問が多くてびっくりした。5分くらい喋ってた。

結果

受かってました。浪人できないゆえ専攻科が落ちていたら就職ルートが現実的になってきていたため自分の番号が掲示板にあったのを確認した時は嬉しさよりも安堵が勝ちました。所属していた電気工学科から専攻科の電気コースに併願では自分しか受かっていなかくてびっくりでした。専攻科も厳しくなってきたなと思いました。

京都工芸繊維大学(6/29)

滑り止めの専攻科が受かっていたので気楽に受けましたが、普通に全く解けずこけたので落ちました。
そもそも、工芸繊維の電子システムは去年まで、数学&物理(力学&電磁気&熱力学or波動)&電気回路の3科目でしたが、今年から受験科目の一つである物理から熱力学と波動の出題を取りやめ、力学と電磁気学と電気回路を合わせて専門基礎とし、数学と専門基礎の2教科のみになったので受験者が殺到しました。(熱力学と波動がないと他大学の電気系学科の編入試験とあまり勉強する教科が変わらないので受験しやすくなる)
例年一般選抜の倍率は高くても5倍程度でしたがこのようなことがあり、今年は約12倍(受験者数/合格者数)=(35人程度/3人)となってほぼ満点を取らないと合格できませんでした。
来年からもある程度同じ展開になると予想できるので、工芸繊維を本命にするにしろ併願校にするにしろ一般枠で受験するのはより一層厳しくなるかもしれないです。(元々工芸繊維は旧帝大第一志望の人が滑り止めにしがち)
参考までに2025年度の試験科目と点数配分はこのような感じです。
電子システムは数学と専門基礎の配点が同じなのでどちらもできないといけないです。

 出典(https://www.gakumu.kit.ac.jp/ebbs/files/00008686.pdf)

数学

数学は毎年微分積分分野から大門2題(決まって重積分や極地問題)、微分方程式から大門1題、線形代数分野から大門1題の計4題出題されます。そこまでレベルが高い問題は出されないので数学でいかに万点近く狙えるかが合格のポイントになると思います。詳しくは過去問を参照してください。
今年も例年と同じような内容と同難易度の問題が出題されました。
微分積分ではロピタルの定理を用いた極限を求める問題、重積分、極地問題
微分方程式の小題2問
線形代数では行列の簡単な証明の小題4問
が出題されました。
どれも落ち着いて解けば難しくなかったのですが僕は早とちりをして重積分と微分方程式の問題でミスをしてしまいました。
自己採点は7.5割程度です。

専門基礎

今年から試験内容が変更になった教科です。結果としては、力学、電磁気、電気回路からそれぞれ大門1題ずつ計3題出題されました。
去年までの問題の傾向だと、力学や電磁気学は例年いろんな範囲から出ていて、電気回路は重ねの理やテブナンノートン、基礎過渡現象がよく出ていました。詳しくは過去問を参照してください。
今年は力学ではヒモとそれに繋がれた球をぶん回す運動の問題(遠心力系)がでました。初等力学で見たことあったので力学は8割ほど取れました。
電磁気学は問題は忘れましたがよくあるような問題が出ました。ただ解答の質が良くなくて5割ほどしか取れていません。
電気回路では共振過渡回路が出ました。初見で全く分からずとりあえず埋めましたが0割だと思います。
こんな感じで散々だったので試験が終わった後に不合格を確信しました。追加合格があってもあり得ないなと思いました。
専門基礎は自己採点で4割程度です。

英語(TOEIC)

スコア750で提出しました。
工芸繊維は募集要項に
「英語については、筆記試験に代えて、出願時に提出された TOEIC 個人用公式認定証のスコアにより評価します。スコアの換算方法は、「TOEIC スコア÷9.9」(小数点第 2 位以下を切り捨て、100 点満点)とします。」
このように書いてあるのでスコア750だと750/9.9=75.757575…≒75.7点となります。

結果

先ほども書きましたが3人しか受かってませんでした。毎年一般選抜は3人しか合格者を出さないので合格者数はいつもと変わらないのですが、今年は例年より3倍も受験者がいたのに合格者数変わらずでびっくりでした。(おそらく今年も辞退者が出るかもしれないので追加合格で何人かまた拾う可能性はありますが)
落ちていたのは予想通りだったので合格発表を見てもあまり何も感じませんでした。(もちろん追加合格の連絡も来てません)

大阪大学基礎工学部(7/5&6)

急遽、気になる研究室(VRやノイズキャンセリングなど)が基礎工の知能システムにたくさんあることを知って第一志望になり、受験しないのは一生後悔すると思って勉強不足でしたが受けました。
決めたのが受験1か月前だったので大急ぎで過去問に取り組みました。
基礎工学部は当日のテスト点やTOEIC、調査書の配点などは公開されていません。2025年度入試の受験科目だけ以下に掲載しておきます。
ちなみに物理3問すべて解答の学科がありますが個人的に1時間で力学、電磁気学、熱力学全て解くのはかなりきついと思います。過去問見てみて。マジヤバめ。

出典(https://www.es.osaka-u.ac.jp/ja/files/2025boshuyoko.pdf)
出典(https://www.es.osaka-u.ac.jp/ja/files/2025boshuyoko.pdf)

数学

例年、線形代数分野から1題、微分積分分野から1題、確率分野(大学入試で出るような高専の授業で扱わないものもでる)から1題出ます。今年も例にもれずそのように出ました。詳しくは過去問を参照してください。
今年は微分積分では見たことないような複雑な積分が出ました。得点率は5割です。
線形代数ではn正方行列の行列式ができました。めちゃくちゃ難しいというわけではなかったので7割程度取れました。
確率は細野確率をしていたら十分解ける内容だったのに凡ミスをしてしまい2割程度しか取れませんでした。
数学全体で自己採点は5割程度でかなりショックでした。

物理

午前の数学はあまりできなかったですが切り替えて物理に臨みました。
力学はほとんどと言っていいほど毎年剛体の問題しか出ません。今年も剛体の意問題が出ました。ヨーヨーのような物体の剛体問題でよく参考書などで見たことあるものが出ました。かなり簡単だったので9割取れましたが、周りの受験生も同じくらいとれていると思います。
電磁気は毎年色々な問題出て難易度もかなりバラバラです。今年の電磁気は、半無限の長方形のコイルに電流を流して金属棒を転がすものからビオサバールの法則を使って磁界を導き出す問題が出ました。こちらも参考書に載っているような問題で9割ほど取れました。
物理は全体で9割取れましたが、今年の問題はどれも易化していたので周りもかなりできてるようでした。
熱力学は選択していませんが、2年に一回程度サイクルの問題が出てます。解く気はなかったので詳しくは見ていませんが今年はサイクルではなくピストンの問題が出ていたと思います。詳しくは過去問を参照してください。

英語(TOEIC)

スコア750で提出しました。
阪大は受験生のレベル高い(特に基礎工は東大滑り止めがいる)ので最低700は欲しいし、スコア800ないとアドバンテージにならないと思います。

面接

基礎工の面接は控室では何もできませんでした。口頭試問の復習はおろか、面接の最終確認もできずただひたすらに座っているだけでした。
面接官は2人で1人がずっと質問するタイプの面接でした。1人あたり6分と決まっていて試験官はタイマーを動かしていて、6分経ったら音が鳴り強制的に終わる感じでした。
聞かれたことは

  • 志望動機

  • 志望動機の深堀

  • 研究内容

  • 高専で頑張ったこと

  • 高専で苦労したこと

  • 試験の出来

などです。全てよくあるな質問で答えるのに特に苦労はしませんでした。

口頭試問

面接と口頭試問は全くの別室で行われました。
システム科学科知能システム学コースでは今年から専門科目の筆記試験がなくなり口頭試問に変わりました。
口頭試問の内容ですが2025年度入試の募集要項にはこのように書いてます。

出典(https://www.es.osaka-u.ac.jp/ja/files/2025boshuyoko.pdf)

知能システム学コースは、制御工学、電気電子回路、論理回路、プログラミングについて問うと書かれていたのですが、実際は制御工学しか聞かれませんでした。そもそも科目は選べなかったです。
試験時間は6分で、以下の図のみが書かれているA4の紙一枚が机の上に置かれていました。出題される問題は先生方が全て口頭で説明しました。
問題は全部で4問でわからなかったら次の問題に飛ばすこともできました(戻ることもできる)。問題自体は
・この制御は安定か?
・微分方程式は?
みたいなことを聞かれ、あまり難しい問題ではなかったのですが、緊張で半分しか答えれませんでした。
あと考えを整理するのに試験中、黒板は使用できました。
口頭試問は自己採点5割です。

実際に口頭試問で出た問題

結果

  • 落ちてました。口頭試問もあまり良くなかったけど、数学の出来が全体に比べてよくないのが原因かな~って感じです。急遽受験すると決めて対策もおろそかだったのに、落ちたと分かったときはかなりショックで基礎工の合格発表から1週間は勉強する気も起きず部活の地方大会に1泊2日でついていきました。
    15人程度受けて合格者が5人だったので倍率は3倍程度でした。

大阪大学工学部(8/17&18)

2025年度の試験科目と点数配分は以下の通りです。
当日の筆記試験で行う数学と専門基礎科目の1教科あたりの点数と調査書の点数が全く同じなので調査書はかなり大事になってきます。なので、阪大工学部を志望する人は普段の定期テストも良い点とっておいた方がいいです。

出典(https://www.eng.osaka-u.ac.jp/wp-content/uploads/pdf/entrance/ug_admissions_other/2025_transfer_admission.pdf)

数学

数学は全学科共通です。例年、微分積分分野から1題、線形債数分野から1題、複素関数論から1題、確率統計から1題の計大門4題出題されます。ここ近年は線形代数分野が偶にベクトル解析と変わること以外はこの傾向であってると思います。詳しくは過去問を参照してください。
今年も例年通り出題されました。
線形代数分野からは3次方程式から対象行列を作りだし、その行列から固有値を求め、最後に楕円になる条件を求めるものが小門3つ構成で出ました。楕円条件だけわかりませんでしたが7割ほどは取れました。
微分積分分野では微分方程式が2問出ましたが阪大の試験かと思うくらい簡単でした。絶対落とせないところだったのでしっかり10割取りました。
複素関数論では小門4つで特異点求めたりローラン展開とか留数定理使ったりする問題でした。個人的には難しく5割しか取れませんでした。
統計確率ではベイズの定理や条件付確率の小門4つと、平均や不変分散、回帰直線の統計的問題の小門4つが出ました。条件付確率は簡単で10割取れましたが、統計分野は計算がめんどうなものがあり半分しか解けていないので統計確率全体では7.5割程度です。
数学全体では7.5割程度です。

専門基礎

電子情報工学科の専門基礎科目試験では、「物理」「電磁気学」「電気電子回路」「コンピュータ工学」の4つから2つを出願時に選択して受験できます。僕は物理の熱力や波動の分野にかなり弱かったのと、電気工学科所属ですが電磁気にあまり自信がなかったので「電気電子回路」と「コンピュータ工学」を選びました。(プログラミング全然できませんが、論理回路分野が簡単で50点は確実に取れると思った)
なのでここでは選択した2科目についての話を書きます。

電気電子回路は電気回路分野50点分、電子回路分野50点分の計100点満点で出題されます。
例年、電気回路では、
・テブナンノートンやホイートストンブリッジなどの基礎的な回路の定理問題が出る年
・過渡現象の問題が出る年
の2パターンです。大体これは交互に来てます。電子回路ではオペアンプかトランジスタのどっちかが出ます。ここのところは4年連続オペアンプが出ていました。詳しくは過去問を参照してください。
今年の電気電子回路では、電気回路で過渡現象(ラプラス変換を利用する問題)、電子回路ではトランジスタが出ました。
電気回路分野はラプラス変換で過渡現象を解く少し変則的なものでしたが穴埋めなおかつ答えがきれいだったのですんなりとくことができました。しかし、電子回路分野は最近ずっとオペアンプが出ていたのにトランジスタが出題されてしまいかなり焦りました。なぜなら過去問の傾向から僕は勝手にトランジスタの勉強していなかったからです。幸いこちらも穴埋めだったので頭の記憶を呼び起こしながらとりあえず全部埋めましたがほとんどあっていないので電気電子回路は電気回路10割、電子回路2割のあわせて6割程度しか取れませんでした。

コンピュータ工学は論理回路分野50点分、アルゴリズムやプログラミング分野が50点分の計100点満点で出題されます。
例年、論理回路分野では
・2進数や8進数、16進数の計算
・論理関数をカルノー図、最簡積和形、最簡和積形で表す
・mealy型やmoore型の状態遷移図や最簡積和形、最簡和積形
の3つが出ます。これはほぼ毎年変わらないです。
プログラミングはあまり得意ではないのにコンピュータ工学を選択したため、アルゴリズムやプログラミング分野は例年正直何が出ているか理解できていないです。なので問題の傾向は過去問参照してください。
今年も同じ構成で出ました。過去問対策していれば十分解ける内容だったので論理回路分野は10割です。プログラミング分野は何も対策せずに行ったので案の定できず1割程度しか得点できていません。コンピュータ工学全体では得点率5.5割です。

よって専門基礎科目全体では自己採点で5.5-6割程度でした。
正直専門基礎は半分できず、100点を捨ててしまったようなものなので合格するのはかなり厳しいかなとこの時は思っていました。

英語(TOEIC)

スコア750で提出しました。
阪大工学部も同じく700は欲しいです。周りも700下回ってた人いなかったはずです。アドバンテージにするなら800↑です。

面接

阪大工学部は名前順で受験番号を作成しているぽい?ので、名字が後半の自分は1時間ほど待ちました。待機室ではスマホを触ってもよくてびっくりでした。
聞かれた内容は

  • 志望理由は?

  • 他に受験した学校と結果を教えて?

の2点だけでした。2分ほどで終わって滅茶苦茶びっくりしました。なんなら志望理由を話した後向こうの先生方に「それはうちの学科あまり関係ないかも」って言われたのもあり、終わった瞬間に落ちを確信しました。
(結局、今年の電子情報工学科電気電子工学科目の面接は全員2-4分ほどの短い面接でした。なので面接ではほとんど点差がついてない感じで、合格した人も不合格だった人も同じ感じだったらしいです)

結果

受かってました。めちゃくちゃびっくりしました。8月末まで頑張った結果が報われました。電気電子工学科目は受験者25人ほどに対して合格者9人なので倍率は3倍程度でした。(情報通信工学科目は合格者7名、受験者数20人程度)

神戸大学工学部(8/19&20)

神戸大は高専だけでなく他の大学からも編入受験する人が多く人気の学校なので、毎年高得点(8割程度)を取らないと受からないとも言われています。実際年々受験者数は増えてます。

参照(http://www.eng.kobe-u.ac.jp/wp-content/uploads/2024/05/hennyu_2025.pdf)

また、参考に2025年度入試の募集要項掲載しておきます。
神戸大は学科によって共通科目の数学や物理の配点が違うので注意が必要です。また、募集要項に出題範囲がある程度書いてます。

参照(http://www.eng.kobe-u.ac.jp/wp-content/uploads/2024/05/hennyu_2025.pdf)
参照(http://www.eng.kobe-u.ac.jp/wp-content/uploads/2024/05/hennyu_2025.pdf)

数学

募集要項に書いてある通り、例年微分積分分野2題、線形代数分野2題の計4題出題されます。なかでも微分積分は極地問題が1題、重積分が1題出ることがほとんど決まってるくらい毎年出ています。線形も毎年ほどではないですが、固有値、固有ベクトル、1次独立がよく出ます。詳しくは過去問を参照してください。
今年も微分積分はその2つがでました。詳しい問題は忘れてしまったのですが、極地問題はラグランジュの未定乗数法などのややこしいものではなくよく見る一般的なものでした。また重積分は3重積分の問題で積分範囲を図示したり体積を求めたりするものでした。極地問題は10割取れましたが、重積分は全く分からず0割でした。
線形代数分野は、固有値問題の大門1つと1次独立の問題が大門1つでました。固有値の方は2次行列などもあり結構簡単で10割取れたのですが、1次独立の問題はe(自然対数)などが出てきて、ロンスキアン行列の知識がいる問題だったため全く解けず0割でした。
数学全体では5割です。数学終わってもう駄目だと思ってました。

物理

力学は例年いろんな問題が出ます。剛体だったり遠心力だったり宇宙速度だったり結構バラバラです。電磁気も結構ばらついていて参考書に載っている基本的な問題も出ることもあれば、数年前は共振回路とかも出ていました。詳しくは過去問を参照してください。
今年の力学は、初等力学に載っていた壁に銃弾をめり込ませるものの類似問題が出ていました。結構できたはずなので力学は8割取れました。
電磁気学はあまり内容を覚えていないのですが電気電子工学科を受験している人ならかなり解ける問題だったと思います。自己採点は10割です。
自己採点では物理全体で9割でした。

電気回路

電気回路は2年前から導入された科目なのでまだ傾向とかはあまりないですが、今年はかなり簡単でした。大門2つで、1つは基礎的な回路理論、もう一つは過渡現象でした。40分しかなったですがかなり時間も余裕で見直しもできました。自己採点10割ですが、簡単だったので周りもかなりいい点数取ってたと思います。

英語(TOEIC)

神戸大だけスコア680で提出しました。
神戸大はスコアの有効期間が過去1年だったので3年の終わりにとったスコア750が使えず、急遽4年の12月に忙しくてほぼノー勉の状態で受けに行った時のスコアを泣く泣く出しました。これは完全に情報収集不足です。スコアの有効期間は早めに確認しましょう。
ちなみに神戸は筑波と同じスコア730で満点という噂もあります。(本当かはわかりません)

面接

受験番号前半と後半組で面接室が違いました。
面接官はコの字型に6人座っていて、1人の先生がずっと質問する形式でした。
聞かれた内容は
・志望動機
・研究内容
・高専で頑張ったこと
・試験の出来
・ほかに受験した学校の結果
・神戸大受かったら来てくれる?
などこちらも基本的なことを聞かれたのであまり問題なく進めることができました。
正直「神戸大受かったら来てくれますか?」を面接で聞いたときは受かってるかもって思ってました。

結果

落ちてました。数学の出来がかなり悪かったですが、面接の感触がよかったのでもしかしたら~とか思ってたけどそううまくいかないですね。阪大工学部に合格もらった後だったのでそこまでショックではなかったです。受験者35人程度に対して合格者は6人だったので倍率は6倍程度です。

さいごに

  • もちろんですが研究室調べはちゃんとしといたほうがいいです。じゃないと志望理由もはっきり言えないし、後で興味ある大学が出てきても手遅れになることがあるかもなので。

  • この体験記読んでてまだ3年生以下の方、良い成績あれば最終的に推薦でも一般でも就職でもなんでも選択肢が選べるようになるので定期テスト頑張っとく方が吉。

  • 編入勉強する前に自分が受験したい大学の過去問を見て出題傾向をつかみ勉強するのが大事かな~と思いました。

  • TOEICは期限内で良いスコアを取れば終わりなので早めに終わらせた方が絶対いいです。実際3年の時に自分は終わらせたので4年で編入対策するときにTOEICのことを考えなくてよかったので他の教科に専念できました。

  • 編入に使う参考書はメルカリとかで状態の良いものがたくさん売ってるのでフリマアプリで買えばかなり低価格で抑えれると思います。自分も色々フリマアプリで買ったので参考書代は1.5万円程度で済みました。

  • あまり根詰めてやるとしんどいので、受験1-2か月前(4年5-6月以降)とかでなければ適時気晴らしに遊びに行きましょう。

  • 毎日コツコツやるのが大事です。1日10時間勉強するとか思わなくても毎日少しずつやっていけば必ず力になります。実際僕は1日6時間以上勉強する日はなかったです。またコツコツ頑張ってやれば4年後期入った今からでも間に合います。

  • 旧帝大を受ける人だと受験直前(7月後半~)の時に周りは進学就職が決まっている組がほとんどだと思います。この時期に孤独に勉強するのが一番つらいです。勉強コツコツ続けつつ、メンタルが病まないように捌け口作りましょう。

参考にさせていただいたブログ

皆さんありがとうございます。

大阪大学工学部開示請求

850点満点で600点(7割ちょい)でした。ボーダー7割前後ってことを考えるとかなりギリギリです。
(専門基礎の電子回路とコンピュータ工学のプログラミング分からず適当に埋めて捨ててしまったから100点落としてるので最低点だと思ってた)

開示請求結果

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