豊かな自然の中で、烏骨鶏の放し飼い、循環型農業でオーガニック野菜や果樹を育てる『トリゾーファーム』をご紹介
武蔵五日市駅から南沢あじさい山に向かう途中の里山にあるトリゾーファーム。完全無農薬の野菜や、完全自家製発酵飼料で烏骨鶏を放し飼いで育てている。
オーナーの山下さんが烏骨鶏の放牧飼育を始めたのは、約25年前。先祖代々農業を営んできた大切な土地を引き継ぎ、無農薬で野菜を作り烏骨鶏の飼育を始めた。烏骨鶏の糞を発酵、乾燥させ肥料にすると微生物たっぷりの土が育ち、無農薬野菜がすくすく育つ⇔畑の雑草、大根の葉や育ちすぎたのらぼう菜などの野菜を烏骨鶏が食べて糞をする…この循環こそがまさに*パーマカルチャーである。また、飼料はおから(豆腐工房ゆう、たかさん豆腐店より提供)や魚のアラ(戸吹鮨忠、イタリア食堂共正製作所等より提供)を一度発酵させてから与え、生まれた卵は店頭販売、デザートなどの材料として使ってもらっている。近隣の飲食店などで廃棄処分してしまうものを発酵させることにより、最良の飼料に変えて地域で循環させている。
愛情たっぷりに育てた烏骨鶏から生まれた卵は、四季折々の野菜や果実を食べているため、季節ごとに味わいが変わり、黄身の色に微妙な変化が生まれる。身体が喜ぶ優しい味のファンは年々増え、有名な飲食店からオーダーが入るほど。なんと驚くことに、国立市に住む94歳のご婦人が一口食べて気に入り、「他の卵ではダメ」とわざわざ取り寄せているとのこと。
イオンモール日の出の『食の駅』や、モリタウンの『わくわく広場』、黒茶屋、とうふ工房ゆう、たかさん豆腐店、また五日市のサンサン市にも出品しているので、是非貴重な卵を味わってみて欲しい。
「身体に優しいものを作りたい!」その思いで無農薬で野菜を作り、放し飼いで烏骨鶏を育てている山下さんご夫妻の周りには、同じ価値観、志を持つ仲間が集まり、それも嬉しく楽しいと話す。「一昔前は、庭先で鶏やチャボを飼っている家がたくさんありました。もし、飼育できる環境がありましたら、自家採卵を楽しんでみて下さい」と語ってくれた。
*パーマネント(永続性)、農業(アグリカルチャー)、文化(カルチャー)の3語を組み合わせた造語。人間と自然が共存し持続可能な暮らしを送るための概念。