隠れ家的な場所で、川のせせらぎを聴きながらいただくヤマメ料理『水哉亭』のご紹介
水哉亭は、養殖のヤマメ料理を中心とした、季節のお料理がいただける。場所は戸倉の林道を道なりに行くと見えてくる、大きな看板が目印。
養殖と、お店を営んでいるのは、故長井雄喜男さんと喜美代さんご夫婦。雄喜男さんのお父様が始めた養殖を引き継いで60年になる。なぜこの場所で始めたのか訊ねると「病気にさせないために、この場所が必要だった。健康にヤマメが育つようにミネラルを含んだ沢の水を引いて使っている」という。また、「ヤマメの養殖をしている人は少ない。警戒心が強く、釣り針では釣るのは難しい。生き物だから、水の管理が大切」と雄喜男さんは養殖の難しさを話す。年間20,000匹育てたヤマメは近隣のお店に卸ろす他、一般の方も購入に来るそうだ。
水哉亭が開店して15年。養殖したヤマメを、提供出来る場所を作りたいという雄喜男さんの思いで、10年間かけ1人でお店を造った。調理は喜美代さんが主に担当しており、まるまる一匹使ったヤマメの唐揚げ、塩焼きや刺身がいただける。「唐揚げは、1度揚げて置き、お客様の到着後2度揚げしている。頭や骨まで柔らかく、全部食べられる」と喜美代さんは話す。お客様は、地元の方から、観光で来た方、またテレビの取材もたびたび受けている。
今年からお店前に、バーベキュー場も出来た。建物は雄喜男さん手造りで、寒い日でも窓を閉めればバーベキューを楽しめる設計にしている。
最後に、「やりたいことが色々ある。裏山には紅葉の植林もしている。お店は予約制だが、一般も受け付けている」との事。川の流れる音と四季折々の風景も楽しめる、静かな名店である。