【甲】月の満ち欠け/佐藤正午
あたしは,月のように死んで,生まれ変わる――この七歳の娘が、いまは亡き我が子? いまは亡き妻? いまは亡き恋人? そうでないなら、果たしてこの子は何者なのか?三人の男と一人の女の三十余年に及ぶ人生, その過ぎし日々が交錯し, 幾重にも織り込まれてゆく, この数奇なる愛の軌跡。第157回直木賞受賞作。<表紙より>
「いいなあ。」
この作品を読んで、最初に頭に浮かんだ感想だ。これは良さをかみしめてるんじゃなくて、羨ましがってるほう。
最初は生まれ変わってまで会いたい人がいるこ