実体験を基に、芸人活動を続けていった中で僕の中で変わったもの
人間って、ずっと続けていたら頭や体が覚えるんだな。今回のブログは、僕のそういう体験談です。
お笑いを始めた頃の僕は、初対面の方となんてまず話せない、人見知り大爆発人間でした。
学生時代も、大人しいタイプに分類される側でしたので、人と話すという事も大の苦手でした。なので、人前に立つって想像しただけでも緊張して滝のような汗をかいてしまう、そんなレベルでした。
そんな僕なので、舞台の出番直前なんて緊張度はMAXで、『おえっ』っと、吐きそうになってる時もありました。
その当時の僕は基本的にフリップネタばっかりをやっていて、多分、活動開始から丸6年程はほぼフリップネタしかしてなかったぐらいだと思います。
コントをあまりやらなかった理由は大まかに2つあります。演技力の無さを自覚していた事と、あまりの緊張から、セリフをなぞっていくだけで精一杯だった事。
だから僕はコントから逃げていました。
演じる事から逃げた先にフリップがあった。だからそればっかりをやっていた。そんな感じです。
でも、そのフリップで全く結果の出ないまま数年が経ってしまいます。ずっとフリップネタでR-1ぐらんぷりに挑戦していましたが、全部1~2回戦で落ちてしまう。
怖いけど、変わらないといけないのかもしれない。そして、変わる為には一度本気でコントを考えてみてもいいかもしれない。そう思い始めました。
でも演技力は本当に皆無です。恐ろしい程に緊張もしてしまう。なので、何かになりきるのは諦めて、コントの登場人物は極力は『自分』でいられる設定のものにしよう。そして、緊張していても不自然じゃないシチュエーションを探そう。
そう思うようになりました。
なかなか上手く行かなかったですが、2年ほど続けていましたら、初めてR-1で準々決勝まで行けました。
けど、それでもあくまで自己ベストを更新出来たというだけで、生活は全く変わる兆しもありません。
僕は見た目に何の特徴もないしキャラクターも無いです。じゃあ、この『緊張しい』と『人見知り』を、普段より少しだけ誇張させればそれが僕のキャラクターになるのではないか?そしてそのキャラクターが身に付けば、もっと結果も出てくるんじゃないか?そう思いました。
その2つの要素は元々僕が持っていた物なので、何かを演じるよりは全然楽で、そこからはそれを意識するようになりました。
僕はどうせ緊張しまくるんだ。だから、舞台前は緊張しすぎて『おえっ』ってなるのは当たり前なんだ。人見知りも体に染み付いてる。面識の無い方と話すと緊張する。でもそれが普段の僕で、当たり前の事なんだ。
そういう風に、普段から思いまくる事にしました。
それをずっと続けた結果、多分僕は変わりました。
以前は時々えづくぐらいでしたが、今ではほぼ全部の舞台で出番直前に『おえっおえっ』とえづきまくり、
初対面の人と話す時は緊張しすぎて震えが止まらない、緊張のあまり自分でも何を喋ってるのかもよく分からない時さえあるレベルにまでなりました。
悪い特徴が全部当たり前な体になりました。
人生って難しい。