マガジンのカバー画像

アジア日記。

18
【東南アジアの旅】タイ、ラオス、マレーシアへと一ヶ月間、気の向くまま、心の向くままに旅をした。今回の旅は自分の中にいる、もうひとりのわたしと対話をすることが多かった。今までした旅…
運営しているクリエイター

#アジア日記

アジア日記#17【時間も人も動物も、すべてがゆったりと。】

ルアンパバーンの手付かずの自然。 混沌とした、東南アジアのみなぎるパワーとは真逆の、怖いぐらいに静かな街。 ゆったりと、しかし気付けば 「あ、もうこんな時間!」 そうわたしを惑わす時間の流れ。 わたしは大金持ちかと思うくらい、ゼロの多い紙幣たち。 この国はわたしの知る東南アジアとは全く違い、着いてすぐは、いい意味で慣れるのに少し時間が必要だった。 ルアンパバーンの地に散りばめられたプルメリアの花たち。優しいピンクも明るい黄色もあってすごく美しい... 名前は分から

アジア日記#16【凛とした、一本の存在に。】

「一人が好きだし、別に寂しくない。」 なーんて、地元・沖縄ではそんなこと言ってた。だけど、それは、「実際のところ、独りじゃないから。」ルアンパバーンに着いて、ふとそう気付いた。 おうちに帰ったら「おかえり。」って温かく迎えてくれる家族がいる。 「あ、気付けばこんな時間まで話してたね!」そう笑い合えるお友達がいるから。 結局のところ、わたしはひとりで生きることなんてできない。 地元でひとりでいても寂しくないのは、どこかに近い繋がりを感じているから。 大好きな人たちが、

アジア日記#15【自然が織りなす碧(あお)を求め、あの場所へ。】

5月30日。 計画のない旅をする中で、唯一、作った計画。 「クアンシーの滝に行く!」 ルアンパバーンを訪れる誰もが足を運ぶ場所。 観光地が苦手で基本的に避けるんだけど、ここはどうしても来たかった。 眠たい目をこすり、バスの中へ。 着いてわたしを迎えてくれたのは、クマ。 「えっ、滝じゃなくて、...クマ?」 驚きを隠せなかった、わたし。パシャり。 そこから少し登ったところに、わたしがずっと見たかった、あの滝が。 すごく、美しかった。 想像していたよりも、す

アジアふぉと。Vol.1 【微笑みの国で切り取った世界たち】

アジア日記、ラオスに突入しちゃったけど。 遅ればせながら、タイの街(バンコク・チェンマイ・パーイ)で切り取った世界たちをここにっ。 わたしの新しい相棒、FUJIFILM XT-3と旅をしました。すごく愛おしい... ・・・ Bangkok - バンコク - ・・・ Chiang Mai - チェンマイ - ・・・ Pai - パーイ- ・・・ Instagramでも旅をお届けしていますっ。

アジア日記#14【 "ない"がある。そんな街、ルアンパバーン 】

5月29日。 ふと機内の外に目をやると、幸せのボルテージが一気に頂点に達した。 虹!虹!虹! こころが踊っていた。 虹は幸運の象徴。龍の化身とも言われていたりする。 「ラオスに来たわたしの決断は正しかったんだ。天が味方だ。」そう感じた瞬間だった。 東南アジア最期の桃源郷と言われるラオス。 空港に降り立ったわたしは、ぽかーんとしていた。 「え、これ空港?」 そう思ってしまうほど、小さく、質素。 空港内に響くアナウンスもなければ、ざわざわしたあの感

アジア日記#13【ココロとカラダ。それはまるで、かけっこみたいで。】

5月29日。 わたしを乗せた飛行機が滑走路を勢いよく駆け抜ける。 びゅーーーーーーん。 ...。 ふゎ。 陸を離れる瞬間のあの、 頭からつま先までを駆け抜け、全細胞が浮き上がるようなあの感覚。いつになっても苦手だなぁ。 傷付き、くすんだ窓から見えるどこまでと続く緑。 ルアンパバーン(ラオス)行きの飛行機に揺られる。 "今、まさにラオスに向かっているんだ。" 心が体に追いついてない。 遅れてきた心が、急ぎ足の体とくっついて一つになったかと思えば、また土地を

アジア日記#10【わたしの行方は心が知っている。心がわたしの予定表。】

右へ左へと体を揺らされること、3時間。 762個のカーブを経て、チェンマイからパーイへ。 そんなパーイでの滞在は2日間の予定でやってきた。 ヤスミーナもラリッサもこの街が大好きのよう。 すごい独特な雰囲気が漂うこの街。 ヒッピーの街って聞いてたけど、本当だった。 個性的な人を多く見かける。 観光客だけでなく、現地人もすごくユニーク。 ヒッピーと聞けば想像する、あれ。 そう、ドレッドヘアーのそれ。 街を裸足で歩く人も。 (まぁそれは観光客なん

アジア日記#09【わたしにぴったりはまるパズルのピースを探して。】

東南アジアの旅、三都市目。タイ北部にある街、パーイ。 したかった旅をしている。 新しいお友達もできた。 バイクにも乗った。 ハイキングもした。 旅を楽しんでいる。 ただ、ふとした瞬間に "自分が今ここにいる感覚"がなくなる。 「わたしの半分はどこか違うところにいるんじゃないか?」そう感じる。 そんなわたしの半分は沖縄にいるのだろうか。チェンマイの街に置いてきたのだろうか。それとも、どこか違う国にいるのだろうか。 なんだろう、埋めることのできない、埋

アジア日記#08 【偶然なんて、きっとこの世にはなくて、全て必然なんだと思う。】

チェンマイ3日目。旅にも徐々に慣れてきた。 お友達もできて、やっと旅らしくなってきた。 「バンコクで会ったお友達が今日チェンマイに来るよ!すごくいい子!」 ヤスミーナがそう言っていたのを思い出した。 朝はゲストハウスで写真を編集したり、読書をしたりと、共有スペースでゆったりと過ごしていた。広いスペースを独り占め。 そこに入って来た、女の子。 クルクルとした赤毛の髪に、クリンとした目。 ”ヨーロッパ人かなぁ”ふと、そう思った。 「Hi :)」とだけ、お互いに挨拶を交

アジア日記#07【これを"奇跡"以外の何と呼ぼうか。この世界で出会う一人ひとりは、きっと、巡り合わせ。】

チェンマイ2日目。 外に出てご飯を食べるの面倒くさいから、ゲストハウスで食べよっ。 「お腹すいなたぁ〜」と、共有スペースの席につく。 メニューを見ていると、隣の席でご飯を食べてる男性が。 彼に何を食べてるのか聞くと、「カオソーイ」と言う。 カオソーイはタイ北部で広く食べられている麺料理。 (カレーのスープ(辛い)に麺が入っていて、その上にカリカリのあれが乗ってるやつ。日本のカレーうどんに近いかも。) 彼の勧めもあり、カオソーイにすることにした。

アジア日記#06【ひとりじゃ食べきれない程のご飯が運んできてくれた友情】

チェンマイの宿に着いた。 この宿に泊まるのは2回目。 「久しぶりだね!」 そうやって声をかけてくれる人たち。 1年前に出会ったゲストハウスで働くみんながまだそこにいた。 お腹を空かせたわたしは、チェックインをそそくさ済ませ、街へ出る支度をする。 1年前にこの街を訪れた時に1度だけ訪れた、小さなタイ料理のお店がふと頭に浮かんだ。 またあの店に行こうと思い、ゲストハウスのお兄さんにそのお店までの行き方を訪ねる。 「あの店はもう閉めちゃったみたい。これか

アジア日記#05【あの街へ、再び。】

5月18日 バンコクを背に、チェンマイへ。 1年ぶりだなぁ、チェンマイ。 去年のちょうど今頃、知り合いの勧めもあり、なんとなくこの街を訪れた。 "何もしない旅" そう決めていたわたしがしたこと。 カフェで読書。それぐらいだったなぁ。 すごく優雅な時間だった。 やっぱりね、旅をしてると 「せっかく海外にいるんだから!」って誰に言われたでもないのに、勝手に自分を焦らせて無理に観光しようとしてしまう。 海外にいても何もしない自分に100点満点をあげる為に、"何

アジア日記#04 【全ての答えはわたしの中に。こころが喜ぶ方へ。】

バンコク3日目。 当初、3日間だった宿の予定をキャンセルし、2日間に変更した。 キャンセルをしたときに、ぱーっと曇り空が晴れ、澄み渡る青空が現れたような爽快感を感じた。 暗い鉄格子の檻に閉じ込められていた鳥が自由に大空を羽ばたく、とでも言うのだろうか。 心がすごく喜んでいた。 バックパックを担いで宿にたどり着いてすぐに「あ、ここに3日間もいるのかぁ。」って心が言ってたのを覚えてる。 この感覚は一年前にベトナムのハノイで経験した、あれに似ている。 旅

アジア日記#03 【 底の見えない孤独さえも楽しんでしまおう。だって、旅だもん。 】

バンコク2日目。 ホテルを後にしたわたしは、宿に着いた。 なんだろう。 入った瞬間、 「何かが違う。」そう感じた。 わたしは土地や場所、人が持つエネルギーに少し敏感。第六感がほんの少しだけ鋭い、そう言えるかもしれない。 ゲストハウスの人はすごく丁寧だし、宿泊者も自由にくつろいでて、落ち着いた空間であるのは確か。 だけど、何かが合わない。なんだろう。 日本人のお友達を作りたくてこの宿にしたのに、なんでだろう。 自らから話しかけ