アジア日記#14【 "ない"がある。そんな街、ルアンパバーン 】
5月29日。
ふと機内の外に目をやると、幸せのボルテージが一気に頂点に達した。
虹!虹!虹!
こころが踊っていた。
虹は幸運の象徴。龍の化身とも言われていたりする。
「ラオスに来たわたしの決断は正しかったんだ。天が味方だ。」そう感じた瞬間だった。
東南アジア最期の桃源郷と言われるラオス。
空港に降り立ったわたしは、ぽかーんとしていた。
「え、これ空港?」
そう思ってしまうほど、小さく、質素。
空港内に響くアナウンスもなければ、ざわざわしたあの感じも全くない。
ぽかーんとしていた。
...。
雨上がりでぬかるんだ道にゆられ、ゲストハウスへ。
運転は日本とは逆の右車線。
コンビニもなく、昔懐かしい売店のようなお店がならぶ。 ならぶと言うより、時折目にする。かなっ。
宿で一息つき、ゲストハウスで出会った旅人2人とナイトマーケットへ。
街灯が少なく、薄暗い。そして、静か。
わたしが知っている東南アジアとはかけはなれた街の静けさに恐怖さえ感じる。
聞こえるのは、わたしたちの話し声と、サンダルが地面をかすめる音だけ。
マーケットに着いたわたしは、またもや驚かされる。
わたしは、東南アジアのナイトマーケットと聞けば、店員さんの大きな声や、おしくらまんじゅうをしたかのようにひしめく店のそれを想像する。
でも、ここのナイトマーケットは180度ちがった。
いい意味で"活気がない"と言っておこう。
目が合っても、客引きをされなければ、笑顔を見せても真顔だったり。
"買いたければどうぞ。"
そんなゆるさが漂っていた。
「きっとすごくシャイな国民性なのかも。」
わたしはそう思った。
チェンマイの人たちの笑顔、あの活気がすごく恋しくなった。
宿に戻り、寝る支度。
"ない"がある。
そんなルアンパバーンに早々におどろかされた初日だった。
「1日目としてはいい感じかなっ?」
あたらしい環境での不安とドキドキ。
自分の中をぐるぐる回るさまざまな感情を胸に、静かに目を閉じる。
おやすみなさい。
た す く。
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