第十五章 「テメーは俺を怒らせた…」
ここから物語は佳境へと進んでいく。
覚悟はいいか…… オレはできている……
言っておくが、
この「覚悟」とは、犠牲の心ではない。
このエンポリオの「覚悟」とは、
暗闇の荒野に、進むべき道を切り拓く
ということだ。
「信念さえあれば、人間に不可能はない!!」
「清めてやる!その穢れたる野望ッ!!」
これは、
僕が大好きな
ジョナサン・ジョースター の名言だ。
ジョジョの奇妙な冒険が
いかに素晴らしい漫画なのかが
最近、改めてよく分かってきた気がする。。
それでは、第15章を、、はじめよう、、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
とぅーるるるるとぅーるるるる…
とぅーるるるるとぅーるるるる…
とぅーるるるるとぅーるるるる…
とぅーるるるるとぅーるるるる…
この頃の僕は
知らない電話番号には、
完全に出なくなっていた。
なんだ?
留守電が入っているじゃあないか。
妙だ。いつもは留守電なんてないのに…。
ポチッ
〇〇の父親です。
あなたと直接、話がしたいです。
至急、折り返しをください。
ラスボスの登場か。
真の覚悟はここからだ…
ピストルズ…おまえらも腹を括れ!!
げ、限界だ!!!キエル!!!!!!
あんたの意識がぁ!!オレ達の存在がー!!!
もう、日本酒はねえェェーーーーー!!
ま、まだだ!!!
オレにはまだ、意識はある!!!
まだ闘ってやるッーーー!!!
僕は、決戦の日にそなえ会社に休暇連絡をした
ポンコツ上司
「〇〇君さ、休むの?え、休むの?
どういうことか分かってる?え、本気?
いま何月か分かってる?しかも月末?
なに考えてるの?やる気あるの?え?
会社員としての意識足りないんじゃない?
そんなんだから君はダメなんだよ?
第一、休暇っていうのは……云々」
「くだらない仕事の話なんて後にしな」
「てめえ、いま俺の仕事のこと、なんつっt」
「オーーーーーーーラーーーー!!!!!」
ドゥッ、ドゥゥクシッッ……!!!(潰れる音)
僕の心のどこかで、ジョジョが暴れた。
俺はなあ、
そこら辺の仲良し会社員みてえに
「やめてやる、やめてやる」と嘆いては
慰め合っているような負け犬共とは訳が違う。
「やめてやる!」と心の中で思ったのなら
その時すでに退職手続きは終わっているんだ!
心のどこかで、
プロシュート兄貴も叫んでいた。
僕は、
気づいたときには
退職手続きを終えていた。
まるで時が加速していたかのような
そんな感覚だった。
損害保険会社の営業なんて
幼稚園児のする、おママごとみてえなもんで、
鼻くそをほじりながら見る
アイドルの動画よりくだらねえことだ。
俺は歳だけ無駄にとって
能力のないゴミが一番嫌いなんだ。
エンポリオ、そんな会社やめちまえ。
心の中のジョジョに、僕も賛成だった
プロシュート兄貴とジョジョに背中を押され
僕は、会社に、退職届を送った。
むしゃくしゃしてやったが、
いまとなっては、後悔はしていない。
こうして、僕は、無職となった。
失うものがない人間ほど、強いものはいない。
当日の僕は、文字通り 「無敵」 であった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あのメンヘラに対する慈悲の気持ちは全くない
ヤツの人生が可哀想だとは全く思わねぇ
このまま俺が謝って事を丸く納めるってのは
俺自身の心に、後味の良くねえものを残すぜ。
承太郎の言うとおりだ。
僕は「覚悟」を決めた。
今までの悪行の数々。。。
絶対に許さない!!!!
君がッ!! 泣くまで!!!!
殴るのを、やめないッ!!!!!!!
ふるえるぞハート!!!!
燃えつきるほどヒート!!!!!
おおおおッーーー!!刻むぞ血液のビート!!
サンライトイエローオーバードライブ!!!!
「失礼ですが、
娘さんに携帯を煮られたことはありますか?
普段から壁には穴を開けられているんですか?
いきなり
家に住まれるぼくの気持ち分かりますか?
呼んだ覚えないんですけれど。
弁護士も。すごく迷惑をしています。
あと家に記入済の婚約届送ってくるのやめて下さい。本当に気持ち悪いです。
あれのせいで娘さん毎晩騒いで大変なんですけど。それから、いつ東京には帰られる予定ですか?」
「なるほど…よく分かりました
結婚詐欺としてあなたを訴えます」
面会は終わった。
真実を伝えただけなのに
なぜか状況は悪化した。終わった。
これもスタンド攻撃なのだろうか。
そう信じたかった。
結婚詐欺だ…?完全にイカれてやがる。
…テメーは、俺を怒らせた
もう我慢の限界だ。
僕は、
ヤツを浮気相手に引き渡すよう
考えるようになった。
それが一番、丸く収まる方法だからだ。
次回
「疫病神のお引越し!アリーベデルチェ!」
…To be continued