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2025年、"古くて新しい"ものに注目! カルチャーライターが選ぶのは?


舞台の幕の内側から見てきた者だけが知る「伝え方」をライターの仕事に活かすノウハウ集。

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そんな私が、ライターとして実践的な情報を発信していきます。
※あくまで個人的な観点です。ご了承ください。

第4回目は、カルチャーライターの私が、2025年に改めて注目したいカルチャー3選をご紹介します。


注目カルチャーその1:浮世絵

2025年のNHK大河ドラマは『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(主演は横浜流星さん)です。

本作品は、江戸時代にメディア産業の礎を築いた「蔦屋重三郎」が主人公として描かれます。

本作品で重要なキーワードとなりそうなのが「浮世絵」の存在です。
浮世絵は当時の大衆的なカルチャーの代表格でありながら、現在も国内外問わず多くの人に愛されるジャンルのひとつです。

おそらく、歴史や文化に詳しくない方でも、大きな白波の向こうに小さな富士山が見える『冨獄三十六景 神奈川沖浪裏』(葛飾北斎)、ぎょろりと目をむいた歌舞伎役者が描かれた『世大谷鬼次の江戸兵衛』(東洲斎写楽)を見たことのある方は多いのでは?

意外にも、現在の私たちの身近なところにあるカルチャー・浮世絵。2025年はさらに多くの人から注目を受けるのではないでしょうか。

また、浮世絵を見られる美術館って意外と多いんですよね。
「伝統的ながら身近に楽しめるアート」として、改めて注目していきたいカルチャーです。


注目カルチャーその2:古典作品のリバイバル

主に舞台芸術の分野で、何百年も上演され続けてきた「古典作品」のリバイバルに注目しています。

特に注目したいのが、数百年前に書かれた作品の「当時の価値観」を、現代でどう解釈し、昇華するかという点。

たとえば、2024年上半期のNHK連続テレビ小説『虎に翼』は、当時の女性たちのおかれていた「息苦しさ」が、そのまま100年先の私たちの「息苦しさ」と繋がっていました。

結婚する・しない、女性らしさ・男性らしさ、ワーママか専業主婦か……。

登場人物たちがそれぞれの「呪い」から解放されるため、奮闘する様子が視聴者の心を打ち、「トラつばフィーバー」が起こりましたね。

このように「古い時代にあった問題を、現代の人も同じように抱えている」という視点が、2025年以降の「古典リバイバル」に注目したいポイントです。

2024年10月~11月に上演された『リア王の悲劇』は、興味深い例でした。

主人公・リアの「老い」による悲劇的な展開を「現代に通じる普遍的テーマ」としています。この感覚を、私はもっと味わいたい!!!!


注目カルチャーその3:「聴く」読書

今更ですが、オーディブルのお試し会員になってみました。

というのも、今まで私は「耳読」を避けていたんです。

読書の好きなところは
・自分のペースで
・紙の匂いやざらつきを感じながら
・自分の想像する「声」で
物語と向き合えるところだと思っていて。

だから「聴く」読書となると、それらが失われてしまうのでは?と不安でした。

ですが、実際に「聴く読書」を始めてみると、これはこれでかなり上質な「エンターテイメント」として成立していることがわかったのです。

まず、朗読者の加減がとてもいい塩梅。世界観を崩さず、情景をはっきりくっきりと想像させてくれる。

さらに演出としてBGMが良い効果を出していて、読書とはまた違った、独立したジャンルでのカルチャーなんだなと実感しました。

まだ数冊にしか触れていませんが、2025年は色々な本を「耳読」してみて、言葉のシャワーをふんだんに浴びたいなと思う次第です。



このように、2025年は、
・浮世絵の新たな親しみ方
・古典作品の現代的解釈
・「聴く」読書

という、「カルチャーの伝統と革新」に注目しています。このふたつが出会うことで、私たちの文化体験はさらに豊かになっていくはずです。


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最後までお読みいただき、ありがとうございました!

この連載は、毎週火曜日に更新予定です(時々、曜日がズレます!)。
次回をお楽しみに!

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糸崎 舞|カルチャーライター
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