スティールパンを通じてさまざまな人生に触れる
スティールパンの3回目のレッスンに行ってきた。少しずつだけど弾ける曲も増えて、レッスン生の顔と名前も徐々に覚えてきた。
3時間のレッスンの合間に休憩時間があり、そこでふと「私の息子2人とも引きこもりで不登校でして」と、一人の生徒さんが切り出した。
そうしたらそれを聞いたテナーパンの男の先輩が「僕も中学のころ不登校でした」と続いた。私はとてもびっくりした。
そうしたらスティールパンの先生が「そもそも学校って行きたくなくても行かないといけないものなんですかね?」と続いて「日本の社会ってどうしても、ああしなきゃいけない、こう立派に振る舞わないといけない、この道を外れちゃいけないってのが強くあるけど、本当はこうしなきゃいけないなんてものはないんですよ。楽器弾いてたって、人によく思われたいとか思ったら衣装にこだわったり弾き方をかっこつけたりしたほうがいいんだろうけど、実際のところ本人がその時間を楽しんでいるか、幸せかどうか、それがすべてだと思うんです。だから私のレッスンの中では、こうしなきゃいけないっていう型なんてなにもないし、そしてこの場が生徒さん同士のいろんなコミュニケーションの時間にもなってくれたらとも思う。だから話したいことがあればなんでも言ってほしいし、私たちも聞く耳を持ちたいと思っている」と言っていた。
やさしい時間が流れているなーってことにすごく安心して、ただ相槌だけ打ってた私が少し泣いてしまった(恥ずかしかった)。自分の将来や現在の居場所に不安を感じたり心細さを感じたり、単純にすごく寂しいなとか、孤独だなとか、一人であることが怖かったり、していたけれど、私が私のままでいていいと言ってもらえたようなそんな気がしてすごく安心した。
どうしても一人でいると、自分のことばかり考えて不安になって気持ちが沈んて、どうしようもない感じになってしまう。でも一歩外に出て、いろんな人の話を聞いたり、人が誰かの話を聞く中で気持ちが少し明るくなっていく様子を側でただ見たりするだけでも、自分の心も明るくなったりするものだなと思った。だし、この新しい居場所を見つけて自ら飛び込んでいった自分を誇りに思った。ただなんとなく始めた習い事だったけど、今の自分にはすごく必要な時間になっている。よくぞやった。もっと上手く弾けるようになって、もっと楽しめるように頑張る。
二日前か。久しぶりに元彼と1ラリーだけLINEのやりとりをした。私は何気ない文章を送ったつもりだったけど、向こうはまだ元気がなさそうだった。私から来た連絡を適当に返す気力がないほどには、まだ失恋状態の最中にいるみたいだった。たとえそうだとしても、私にそのまま言葉にして伝えてくるなよ…と思ったけど笑。そういう不器用なところというか、嘘がつけなさすぎるところが相変わらずだなと思った。私送った返信に対しては、また既読無視だった。いやだから適当に返せよ・・・とも思ったけど、まあ仕方ない。そして私は、返信を待ちたくないからLINEをブロックした。これでいい。私の中では、もう死んだようなもの。現在もどこかで生活をしていて、いつかまたどこかで、というようなことを考えるのは無駄だし、今の自分にとっては良くないことだと思った。私は完全に一人にならないといけない。
寂しさはまだあるけど、悩み疲れていた時期のような重い気持ちはない。コロナになったりして、体力も落ちちゃったからまだ全回復というわけにはいかないけど、それでも私は前を向いている。
半年後、一年後、5年後、10年後の自分が、どこでどんな生活をしているかはまったく想像がつかないけど。そういう自由さが今の自分にはとても大切で必要で、それが今の私を元気にできるんだと思うから、私は私の力で、今日よりも明日、明日より明後日の自分を、楽しく幸せに生きようと思う。