最果ての地・アラン諸島にニットを買いに行く。エシカルって?
ニュージーランドから、バンコク経由。イギリス乗り換えして、アイルランドの港町ゴールウェイからフェリーに乗って1時間。世界の最果てに。おおよそ27時間! ついに到着。
アランニットの凸凹加減が好きで冬になるとたびたび着てるんだけど、アイルランドへの旅行が決まり、「アラン諸島でアランニットを買いたい!」というのが旅でのドリームリストに入っていたから。
フェリーではものすごく荒波で、船内にはグロッキーになっている人もちらほら・・・。社会見学?に来ていたフランス人の小学生たちだけ楽しそうで、しっかりした女の子たちが「Ça va.?」(元気?の意)ってあちこちで言ってて、クラスメイトたちの面倒をみてるのがとても可愛らしかったんだけど・・・。(やっぱり女子は強いなあと思ったのでした)私も波の揺れでお尻が椅子から浮き上がるという体験を初めてしまいた。気持ち悪かった。。。笑
アラン諸島は妖精が🧚♂️住んでいたという逸話の残るファンタジーな場所。昔から家の隣に、相似形の妖精の家を建築してたんだとか。(かわいい♡)
世界中でアランニットは着られているけれど、島内でさえ外部の工場で作られたものが多く流通し、アラン諸島で育った羊の毛で、手織りをしている職人さんは今絶滅の危機にある。 (アラン諸島の産業は漁業と観光業がメインでニット産業は5%ほど)
漁業の盛んなこの島で、漁に出る夫のために、妻が編んでいたというだけあって、保温性が抜群!素敵なのは、ニットの模様一つ一つに意味が込められていて、蜂の巣型は働き者、ダイヤ型は豊かさを表している等ということ👕。夫のために願いを込めて、刺繍をしていたという由来がきゅんとする♡
念願の手編みのセーターは、写真のお店から。「これは、私のお母さんが作ったの」と説明を受けた人から。店内に入ると値段のお手頃な、工場製品が並び、奥の一角に、彼女のお母さんや自分が作ったというセーターが所狭しと並んでいた。手作りのものは、イビツで、あたたかさがあった。
見える人から買うって、なんて幸せなんだろう。一生物のお買い物。おばあちゃんになっても着れるデザインだし。
家族四代で編んでいる。
エシカルとかサステナブルって、難しいことじゃなくて単純に幸せで美しいことなんだなぁ、と思う。
昔は一子相伝で、こうやって仕事を家族で作っていたんだよね。
購買行動が投票なら、このアランニットを代々続けてるおばあちゃん、母親、娘さんに私は清き一票を投じたいな。
️それに、自分で払ったお金がこの人たちの生活費になって、ご飯を食べると思うと、荒涼とした世界とのいいつながりになると思った。極寒の地で、伝統を受け継ぐ、って決して簡単なことじゃない。編んでいるのは女性だけだし、このご時世、生まれた場所ではなく外に出たいと思うのが普通のような気がするから。
編んだ人の名前入りのセーターも。
それに、このお店の近くに、可愛らしいカフェがあり、出しているコーヒーと砂糖類が、エシカルなものだったのも意外な驚き。こんな世界の最果てでもフェアトレードが浸透してるなんて、と希望を見たのでした。