◦一色一生◦
こんな入り口の言葉で、ズドーンと胸に衝撃が走りました。
滋賀県立美術館で開催されている
“ 志村ふくみ展 色と言葉のつむぎおり”
開催されることを知ったのは、
宅急便の荷物の緩衝材として入っていた新聞紙。
くしゃくしゃになって荷物を守ってくれた新聞紙を
古紙回収に出しやすくするため、伸ばし伸ばし。
そして、新聞紙半面に載っていた記事を目にして、これは行かないと!と思い、ネットで検索。
講演会もあることをそこで知り、
さらに講演会の申込み期日がネット検索した、まさにその日。
こういう、ドンピシャで重なりあうことは行く!
と決めているので、すぐに講演会の申込みをしました。
滋賀に長く住んでいたので、
学生時代によく乗っていた電車に乗り、懐かしみながら美術館へ向かいました。
ネットで調べるまで、ふくみ先生も滋賀県出身だとは知らず、
展示の中でよく知っている地名が出てきた時には
こんなに距離的に近い方だったんだと
どこかですれ違っていた可能性もあるんだと
勝手に親近感を覚えました。
滋賀に長く住んでいましたが、
私には滋賀の寒さと風の強さが合わず、今は奈良にいますが、
ふくみ先生は琵琶湖に惚れ、好んでいたことがひしひしと伝わってきました。
着物の色合いは奥深く
この色が植物から引き出されたものだとは思えないいくつもの命が宿ったような色合いでした。
色が色として現れてくる前の状態を知りたい。
そんな風な表現だったと思うのですが、
哲学にも造詣が深いそうで、様々な言葉にも心動かされました。
ふくみ先生や娘の洋子先生はどの風景を見ても
これも着物になる、あれも着物になる、、、
と思うそうで、
ある時には錆びついたトタンも着物になると仰っていたそうです。
やはり、その瞬間瞬間に目に入ってくる風景が大事なのですね。
11月17日まで展示されていますので、ご興味ありましたらぜひ。
Itomichi