一番あげたいもの
※熊本弁が節々に出てきます。ご注意ください。
私の母は、お兄さんとお姉さん、そして母の三人兄妹で、全員が祖母(つまり三人の母)の近くに住んでいる。皆車で10分以内のところに住んでいるため、私たち従兄弟・姉妹は全員同じ小・中学校に通った。祖母は数年前に離婚後、私の家族とともに住んでいる。
大学一年の春休み、私は祖母の住む実家に帰省をした。一か月余りの滞在期間、何度も伯母と伯父が祖母を訪ねてきた。
とくに伯母は、女性同士ということもあり、話すことも多いのだろう、ほとんど毎日顔を見せた。
そんな伯母の話を、私は、Twitterを開いたスマートフォンを片手に聞いていた。
。。。
『親になって、子供が巣立って気付いたことがあるんだよね』(伯母)
「なんね。」(祖母)
『んー、、子供が ‘’親孝行‘’ って言って色々買ってくれるけど、自分のために使ってほしくてね。』
「そうよ、私も同じ気持ちだから、あんたも何も買ってこんでいいとよ。」
『わかった、わかった(笑)ただね、親には時間をかけてあげたいと思うんだよ』
『反対に、こどもには、自分のしたいことをしてほしいし、そのために何も不自由させたくないって思うとたいね。』
「うんうん。」
『親には時間を、こどもにはお金をかけてあげたい。親は特に限られた時間しかないから、できるだけ一緒にいて話をしたいと思うんだよね。』
「そやん早くに死ぬつもりは、なかばってん。(笑)」
『そりゃあ、あと30年くらいは生きとってもらわんと困ります。(笑)』
(ソファでくつろいでいる私を見て)
『だからあなたもね、バイト代でプレゼントとかいらないからね。帰ってこれるときは帰っておいで。』
。。。
涙を堪えて、私はうなずいた。
ここ数か月、私は、バイトに追われ学校の課題に追われ、ホームシックにも耐えながらつらい日々を送っていた。
正直部屋はきれいとは言えないし、学校の授業にも関心が持てず遅刻も多くしていた。生活リズムも不規則になり、食生活は乱れに乱れていた。
二人の親子の話を聞きながら、私は、
なんて温かい家系に生まれてきたのだろうと思った。そして、自分のやるべきことが分かった気がした。
『親には時間を。』この言葉は自分のこれからの人生に大きく影響を与えるだろうと思う。
もちろん、就職して初給料で親に何か買ってあげることは、いつの時代でも子供の目標であるとともに、親もとを離れ自立するということの象徴であると思う。
それと同時に、自分の時間を少しでも多く、大切な人と共有することで、自分も相手の人生も、温かく豊かなものになると思う。
補足というか、一つ加えると、
親に対して、陽の感情を持っている人だけではないことは重々承知している。私自身、父親に対してはあまりいい感情は持っていない。
ではそんな人は誰に自分の時間を使うのか。
私は、誰でもいいと思う。ただ、一緒に過ごす。ご飯を食べる。ドライブをする。日常にありふれた時間を、あなたの時間を誰か大切な人と共に過ごす。それだけでいいと思う。
さあ、明日の昼食でも夕飯でも、はたまた朝ごはんでも、帰り道でも、誰かを誘ってみてはどうでしょうか。
断られても大丈夫。あなたの大切な人が、あなたに誘われて嬉しくないわけありませんから
読んでいただきありがとうございます。初めてNoteを使って文章を書いてみたので、読みにくい点もあったと思います。申し訳ないです、、。
文章を書くのは好きなので、これからもたくさん綴っていきたいと思います。ただの意気込みのようになってしまいましたが、ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました!
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