クレタ島スピリ村で人の力の凄さを感じる
辿り着いたホテルでわたしを待っていてくれたのは、愛に溢れたスーパーフレンドリーホストマダムだった。
前回の投稿はこちら。
クノッソス宮殿を後に、スピリ(Spili)という村のホテルへ向かう。イラクリオンにある長距離バスターミナルからバスで2本。レシムノ(Ρέθυμνο)で乗り換えだ。
このギリシャ旅で痛感したこと。それは、インターネットでギリシャの公共交通機関を検索するのって本当に大変だってこと。特に長距離バス。1つのサイトで完結しないし、とにかく混乱する。これに関しては長くなるのでまた別の投稿で。
レシムノではバスの乗り継ぎ時間が結構あったので、お昼ごはんを探しに街へ。バックパックを担ぎながらの街ブラはやはり大変。(アテネでもおんなじことを思っていたな、わたし。)それに加えてこの暑さ。さすがギリシャの中でも南に位置する島だ。見事に体力を持っていかれた。この街は再訪する予定なので、次回はケチらずコインロッカーを使おう。
昼食はこちらで購入。To Katsarolaki (Το Κατσαρολάκι)というレストラン。ショーケースに並べられた料理を選んで購入する形。とっても優しいスタッフが各料理の説明をしてくれたのでスムーズに購入できた。全部美味しそうすぎて迷ったけれども。ありがとう。スタッフさん。
スピリ行きのバスターミナルに戻った時には結構いい時間になっていたのと、そこで急いで食べるのはなんかもったいないなと思い、夕食に回すことにした。
無事スピリ到着。ホテルへ直行する。元気なおかん系ホストのマダムが出迎えてくれた。
今回お世話になるホテルは「Costas Inn Spili 」。部屋は大きい部屋が空いているということで、無料でアップグレードしてくれた。嬉しい。
「部屋に荷物を置いてちょっと休憩したらロビーへ来て」とのことだったので、そちらへ向かう。すると先ほどのマダムが、「ここに滞在中のプランを考えるわよ。どこに行きたい?何をしたい?」とクレタ島のマップを広げて、観光名所をはじめ、おすすめのビーチの情報などを色々教えてくれた。というか、「今日はここへ、明日はここへ。」と滞在中のプランを作ってくれた。ウェルカムサービスとしてアイスまでご馳走になった。
なんだろう。日本のテレビ番組『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』を思いだす。あの番組で紹介されるお店の方々って、まさにこちらのマダムのような方だよな。海外でもよろしければ、そして飲食店ではなくてもよろしければ、オモウマい店のスタッフさんこちらのホテル、いかがでしょうか。
話は逸れたが、正直ここにくる前までわたしは、交通の便もいいとは言えない場所だし、ドミトリーではなく個室だということもあって、この村をぷらぷらしながら宿でのんびりしようと思っていた。でも、マダムの熱烈な観光案内を聞いたら、これはマダムに言われた通りに観光せねばだめだ、勿体無い。という気持ちが湧き出てきてのんびりプランは空の彼方へと飛んでいった。マダムの話術すごいわ。
早速マダムのプランに則って村の地域歴史博物館(Λαογραφικό Μουσείο Σπηλίου)とボタニカルガーデン(Maravel Garden)へ。
まずは博物館。歴史ある機織り機にキッチン用品、お金など村のローカルなものがたくさん展示されていた。そしてこちらのスタッフのおじさまもまたスーパーフレンドリー。楽しい解説だった。
にしてもスタッフさん何ヶ国語話せるんだ。ドイツ語、フランス語、オランダ語、英語、もちろんギリシャ語。日本語もさよならは知ってた。個人的おすすめスポット。ぜひおじさまがいる時に訪れてほしい。
続いてボタニカルガーデンへ。いいお散歩場所。ハーブに力を入れているのだろうか。多くのハーブを実際に見る事ができるとともに、併設されているショップでは、沢山の種類のエッセンシャルオイルや石鹸、茶葉などが売られていた。石鹸シャンプーいいな…。(後でまた買いに来ようと思ってその時買わなかったら結局買いそびれた。)
帰宿。レシムノでテイクアウトしたムサカと白身魚のスパイス焼きじゃがいもを添えてを部屋に併設されているバルコニーで頂く。とってもおいしい。特にムサカ。(ムサカは、ギリシャ料理を代表する伝統的なオーブン料理で、茄子、ひき肉、トマトソースを層状に重ね、ホワイトソース(ベシャメルソース)をかけて焼き上げたもの。)これみんな好きでしょってお味。しかも1パックあたりたったの8ユーロでボリュームもしっかり。ギリシャが美食の国だという理由がクレタ島に来て分かった気がする。最高のディナーだ。リピート確定。
これにてクノッソス宮殿から始まった(厳密には船か)盛りだくさんな1日が終了。充実しすぎ。そして何よりこのホテルを選んでよかった。村もまだ2箇所しか散策できていないけれど、人も、景色も全て素敵。
にしても人の力ってすごいな。レストランのスタッフさんにホテルのマダム、博物館のおじさま。魅力的な人がいるだけで旅が何倍にも楽しくなるし、その旅の思い出が素晴らしいものとして強烈にまた鮮明に残る。
わたしは前職(観光業に従事していた)でそのような対応ができていただろうか。いや、できていなかったな。もし、またそのような機会があれば、今度こそは訪れる方々の心に残るお力添えができたら。
寝よう。なんだかんだ2日ぶりのベッド。(船内ベッドなし2泊だったので。)しかもダブルベット。最高。
おやすみなさい。