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随想録

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日記とはまた違った形で。 回想録であったり、決意を残すためであったり。
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#散文

南東の空、記憶に出逢う

過去、それから、未来かな?と思える映像が ぽんぽんっとあたまに入ってくることが 多々あるのだけど、 とくに実家にいるときは、 過去に見ていた映像が頻繁に入ってくる。 わたしはいつも南東の空を見ながら、 ふたつのことについて考えていることが多かった。 ひとつは、 いつもここじゃない何処かのことを考えていて、 ここから出たいとか、 じぶんの居場所はここじゃないとか、 遠くへいきたいって思いながら ずーっとずっと空ばかりみていた日々のこと。 物心ついた時から高校を卒業するまで

肉体を思ふ

普段、人は、じぶんの肉体をどのように感じながら生きているのだろう。 そんなふわふわっとした疑問が浮かんでくると、 視界に映る人やモノはつぶさに消え、 さっきまで露ほどにも思わなかった身体の輪郭が、 急に立体感を伴って浮かび上がってくる。 物質の世界で個人的領域を示す そのボーダーラインをそっと撫でてみれば、 なんだかふたつの世界にまたがった気になってどきどきしてみたり。 この高鳴りはどこかからやってくるものでなく、 この身体が起こしているんだけれど。 肉体に対する興味はこ