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随想録

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日記とはまた違った形で。 回想録であったり、決意を残すためであったり。
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#スキしてみて

思い出す錆びた自販機

わたしは殺風景な田舎で育った。田舎といっても自然豊かな場所ではなく、街でもなく、過疎化が進んでいて、取り立てて話せるようなことが何もない、何の特徴もない町。 中学まで地元の学校へ通っていたけれど、とても閉鎖的な人間関係で息が詰まる場所だった。誰かを傷つけるような発言でなくても、思っていることを口にすれば性格が悪いと言われ、可愛い服を着れば、自信過剰といわれてのけ者にされる。人とうまくやるには心に嘘をつき、四六時中体操着だけ着ていると、去った人たちが戻ってくるくだらなさがあった

お仕事さがし、はじめの記録

日本に戻ってきて、 もう少しで2ヶ月が経とうとしている。 コロナ、非常事態宣言の状況を見ながらもあって、 少しゆっくりしていたけど、 物件探しもスタートしたことだし、 仕事も同時に探していこうと活動開始。 まだ、ただ見ているだけだけど。 もともと会社への帰属意識がすこぶる低く (いや、うそ、ゼロです) 何をやっていくかは分からない。 でも、 やりたいことを全部やっていくのにはお金が必要、 美味しいごはんだって食べたい、 などなど、事情はあるもの。 とにかく、 これも記

欠けたり満ちたり、生々流転。

(紫陽花を見ると、 おばあちゃんを思いだすな) 昨日、一昨日と、 金縛りに遭ったような体調不良で 思うように身体がいうこときかなかったのは、 満月だ月蝕だ といったいつものこともあるけれど、 それでも今年はやっぱりちょっと違うよね、 というのを肉体を通して感じているよ。 囚われすぎると暗示をかけてしまいそうなので、 天体情報は、あくまでさらっとみる程度にしているんだけども。 * 宇宙全体、 万物は絶え間なく変化して、 肉体がある限り、外側で起きていること、 誰かに

南東の空、記憶に出逢う

過去、それから、未来かな?と思える映像が ぽんぽんっとあたまに入ってくることが 多々あるのだけど、 とくに実家にいるときは、 過去に見ていた映像が頻繁に入ってくる。 わたしはいつも南東の空を見ながら、 ふたつのことについて考えていることが多かった。 ひとつは、 いつもここじゃない何処かのことを考えていて、 ここから出たいとか、 じぶんの居場所はここじゃないとか、 遠くへいきたいって思いながら ずーっとずっと空ばかりみていた日々のこと。 物心ついた時から高校を卒業するまで

肉体を思ふ

普段、人は、じぶんの肉体をどのように感じながら生きているのだろう。 そんなふわふわっとした疑問が浮かんでくると、 視界に映る人やモノはつぶさに消え、 さっきまで露ほどにも思わなかった身体の輪郭が、 急に立体感を伴って浮かび上がってくる。 物質の世界で個人的領域を示す そのボーダーラインをそっと撫でてみれば、 なんだかふたつの世界にまたがった気になってどきどきしてみたり。 この高鳴りはどこかからやってくるものでなく、 この身体が起こしているんだけれど。 肉体に対する興味はこ