コンビニ人間
分析的に読みたくなる、それで読める本。ストーリーで引っ張るタイプじゃない。
物凄く合理的で本能、自分本位なランキングで動く人が主人公。
人のマネをすることで、和の中に溶け込もうとするところはわかる。中高を思い出す。コミュニティにいるとよくあることかもしれないと懐かしくなった。
バーベキューで相手の気持ちが読めない男が突っ込む。普通側にいると思っているから強気だけど、別に違いはそれだけ。
体も村のもの、という狭い感覚がまだ抜けてないのかもしれない現代。
家に男がいるといった瞬間の相手の狂喜乱舞は面白い。相手に彼氏ができたと聞いたときのまわりのはしゃぎ方。
人のプライバシーのぞき見の興奮と、その人が社会に飲まれて生きていけるという感覚。自分の考える幸せに近いという喜び。これは確かに意識するべき変なものかもしれない
悪い男と住み始めて噂になってからが物語として面白くなるところ。
読み終えて、主人公は社会と繋がることは決して放棄していない。
生きる気持ちを持っている。
下手したら人より強く。
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