ママ、にこにこになぁれ
2歳になった頃だったか、ある時期から娘の語彙力が急激に増えてきた。最近は、夫と私の会話を聞きながらボソボソとひとりでリピートしている。そうやってどんどんいろんな単語や言い回しを吸収しているのだと思う。
以前、娘といるときに、あることがきっかけで私がプッチーンとなったことがあった。
でもまだほんの少しだけ心に余裕があったらしく、「もぉ〜!!」となるのをこらえて、代わりに「ちちんぷいぷいのーぷいっ!ママ、にこにこになぁれ!にこにこにこにこぉー!!」と声に出して、呪文のように自分に言い聞かせた。(※はたから見るとただの変な人というのは十分わかってる)
言葉って不思議なもので、「にこにこにこにこぉー!!」と言っているうちに怒りの気持ちが落ち着いてきて、この呪文を唱えている間は不自然なくらいニィーっとにこにこ笑顔を作っているから、私のその顔がおかしくて娘も笑う。
結果ふたりともニコニコ。
これなら無駄に声を荒げずに済む。これは良い対処法かもと、カッとなってしまった時はこの「にこにこになぁれ」の呪文を何度か使ってきた。
本当は、小さいことでいちいち怒らないのがベストなのだけど。そううまく感情をコントロールできないのが私の未熟なところ。
◇
で、今日。
娘といるときにまたカッとなる場面があった(やはり未熟)。そのとき、「もぉ〜!!」と口に出さないまでも、顔に出ていたのだと思う。
娘が「ちちんぷいぷいのーぷいっ!ママ、にこにこになぁれっ」と言った。
はっとした。
もう笑顔になるしかなかった。
◇
実際、娘の言う「ママ、にこにこになぁれ!」はすごくかわいい。
一生懸命言っている姿もすごくかわいい。ずっと見ていられる。
だけどこの呪文はあまり使わせてはいけないなぁ。
そんなことを思った日曜日。
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