いとバイ通信 2-8ストリートドリームズ2

 いとバイ通信 2-8

ストリートドリームズ2

2020.12.3(木)

【ストリートドリームズ構想2】

前回よりバングラデシュにおけるストリートドリームズ構想を書き始めました。今回はその2です。

【バングラデシュは】

バングラデシュは人口1億6000万人で2018年のGDP成長率は7.9%でアジア、太平洋で最大の成長率です。それでも貧困ラインで暮らしている人は2010年4800万人2018年4000万人います。さらに1日1.9ドルの極度の貧困状態にある人は2010年2700万人2018年2000万人と言われています。幾分改善してきているとはいえ貧困者が多い国と言えます。

【最も厳しい生活環境のストリートチルドレン】

そんな中で減ってはきているようですがストリートチルドレンは30万人位いるのではないかと言われています。貧困者だと大人でも厳しい社会環境ですがそれが子供(チルドレン)でありそのなかにはまだ幼い子供も含まれています。彼(女)らは着の身着のままで交通機関(バス、汽車、船)に乗ってダッカ(首都)に出てきた子供たちが多いのです。

【ダッカで待ち受けていること?】

2000万人近い大都会ダッカに着いた子供たちにどんな運命が待ち受けているのでしょうか。子供たちには悪の道と良い道が待っています。悪の道は麻薬、売春、人身売買などにつながっています。良い道とはストリートチルドレンを保護、支援するNGOがその仕組みを約25年前に完成させ活動を継続してきています。その代表的なNGOがオポロジェヨバングラデシュです。オポロジェヨとは「絶対に負けない」という意味です。このNGOの仕組みを手本にして現在では世界のNGOや国連組織やバングラデシュ政府が活動に乗り出しています。

【保護支援組織の仕組み?】

全国から家出してきた子供たちはダッカのバスセンター、波止場、汽車の駅に降り立ちそのままそこで路上生活をすることになります。子供たちとのファーストコンタクトをとるため支援組織はそれらの場所に青空学級を作っています。青空学級は同じ場所で同じ時間帯に1~2時間行われます。ほとんどの子供たちは過酷な家庭環境から逃げてきたために大人に対しても不信感をもっている子が多くいます。青空学級では遊びと擦り傷の治療と少しの勉強を行っています。だんだん馴染んできたら宿泊施設のある次のセンターを紹介しています。少し年長の女の子に対してはなるべく早く宿泊施設に行くよう指導します。売春の毒牙に捕まる前に保護したいからです。

【宿泊施設のあるセンターとは】

このセンターではストリートチルドレンが宿泊する場所を与え、自分で食事を作れる調理場があり、学習ができ、学校の通わせてくれます。みんなで楽しむ娯楽もあります。また職業訓練も行われています。日本の養護施設のイメージに近いと思います。

【ストリートドリームズの必要性】

宿泊施設のあるセンターが現在の最終施設になります。18歳以上になるとこのセンターから社会に出る必要があります。しかし子供たちの現実は社会に出るための力は未熟のままです。この19~25歳までの社会に出るまでの橋渡しが必要なのだと思います。この部分の活動を「ストリートドリームズ」ができればと考えています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?