「コックと泥棒、その妻と愛人」
ピーター・グリーナウエイ監督「コックと泥棒、その妻と愛人」である。
公開当時、この映画が私の小説に似ている、と友人から言われた。私のどの小説のことをいっていたのかは、忘れてしまったが、たぶん「マルキ・ド・サドの晩年」だったと思う。「早稲田文学に」に載った。
後年、この映画を観た。すさまじい傑作だった。どれくらい素晴らしかったか。思わず吐きそうになるくらいである(これは誉め言葉である。これが誉め言葉になるような映画なのである)。私の小説には、こんなすさまじい破壊力はない。
その後、グリーナウエイ監督の大きな作品(初期には、実験映画の短編がたくさんあるらしい)は、残らず観た。
どの作品も素晴らしかったが、順番としては、「ZOO」、「数に溺れて」ときて、この傑作である。
グリーナウェイがのりにのっている時期だった。
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