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「忘却」の話。

「忘れることは僕らの 残された一つの特権」
yogge new wavesの中で一番好きな曲のフレーズ。初めて聴いた時から心にずっと残ってる。
「そんなことは 忘れてしまってね」なんて言って。

「目を閉じるたびに あの日の言葉が消えていく」
なんて別の誰かが言ったみたいに、何でもない日々は、忘れたことなんて、消えていくことなんてわからずに知らない間に私の中からいなくなってしまう。


どれだけの記憶が、いなくなってしまったんだろう。
今の私が消えないでと願う記憶は、どんな記憶だろう。

昨日の夜ご飯ですら忘れるような日々で、ついさっき考えてたことだって忘れてしまう日々で、あの時の私は何を思って、何を願ったんだろう。


忘れたくない記憶は、何度も心で反芻して、誰かに話したり、ノートに書き留めたり、写真や動画に残してみたりもする。

忘れたいくらい恥ずかしいことも、腹が立って悔しいことも沢山あるけれど、意外と私はどの記憶も忘れたくないと思ってる。
無理なんだけどね、わかってるんだけどね。


忘れたことも忘れちゃったとき、時間を共有したあなたやあなたと集まって、身の上話もほどほどに、それぞれが持ち寄った思い出のパーツをかざしながら語らえたら、この上ない幸せなんじゃないかと思う。

旅館で夜な夜なトランプした記憶
(撮影:仲良しのお友達)

日々忘却していく記憶の中で、私の心を煌めかせ続けるのはどの記憶だろう。
いつかあなたと、思い出を持ち寄って、おいしいご飯でも食べられたらいいな。

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