小説『潜伏!: 転生してコミュ障がソフトウェア開発した件』の試し読み
僕の小説の冒頭部分を公開します。
はじまりはいつもRain名簿の中に1人、死者の名前があった。
「この名簿は古いじゃないか」上司Sが言った。
「Aさんはもう、亡くなったんじゃないかね?」
目の前に名簿がある。Microsoftのエクセルファイルに名前が並んでいる。
別のモニターはセーラー服の人物を映し出す。
白いマットレスの上に寝そべっている。頬杖をつきスマートフォンを手に、足を互い違いに動かしている。横顔から表情を読み取れない。
白い壁の部屋には何もなく奥に小さな