声が良い人が好き¦ゆるログ#15
自分の声があまり好きじゃない。
稀に自分の声が入った動画などを見てしまうと、うわあああああと声を上げて走って逃げたくなる。そのくらい苦手である。
ボリュームも出ないし、通らないし、喉が弱いからすぐにガサガサになる。
「ピンポン」の無い飲食店なんて、もう最悪だ。一生店員さんに気付いてもらえない。
そんな感じなので、声が良い人にとても憧れるのだ。
有名人だと、小林賢太郎さんの声が大好き。
一生聴いていられるような温かみと安心感がある。
元々ラーメンズや賢太郎さんの演劇作品(ポツネンとかKKPとか)が好きなので、寝る前に枕元でコントや劇を流したりしている。安眠。
それと、近所の焼肉屋の店主のおじさん。
電話で予約するときも、お店に到着して迎えてくれるときも、オーダーのときも、とにかく良い声なのだ。
声量があって、とても通る低めの声。
きっとこの人は今まで死ぬほど声を褒められてきたんだろうし、これから先も死ぬほど褒められるんだろうなぁ、と羨望の眼差しを向けざるを得ない。
わたしの大好きな小説で、吉田篤弘さん著の「なにごともなく、晴天」という本がある。
主人公の女の子には行きつけの定食屋さんがあり、そこの大将(65歳)がとても艶のある良い声をしていて、その声を聞きたくて通ってしまう、という件りがある。
めちゃくちゃに大共感である。
表現が難しいけれど、これって恋のときめきのようなものではなく、「あー今日も!声素敵ですね!ありがとうございます!」と頭を下げたくなるような、そんな気持ちでいっぱいになるのだ。
もっと身近にも、声が良い人がたくさんいる。
お願いだからずっと喋っててと切望してしまう。
耳の栄養だなぁなんて思うとちょっと気持ち悪いけど、実際とても癒されているので、どうか周りの声の良い人たち、これからも多めにその声を聞かせてくださいな。