いつだったか、
泣いていたんだって。
それを僕は忘れちゃったんだ。
たぶん、どうでもよかったんだって。
あとから思うのは、カンタンだよな。
あたたかく触れる熱に、
寂しさを覚えたのはいつだったか。
ここにいるよって声を、
焦がれていたんだって。
安心を得たいだけだなんて、
勝手過ぎて笑っちゃうよな。
引いては戻る波打際を、
揺り籠のようにそっと辿るようにさ。
歩けたらよかったんだ。
前を向いてさ。
まだ遅くないってあなたは笑うかな。
じゃあさ、
そしたらさ。
一人で往けるようにさ、
少しだけ、この手を引いてくれないか。
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