遠ざかる腕を、背を、掌を。
追うことが出来なかった。

軽やかに踊り舞う、
楓の種子を君は見たことあったかい?
ゆったりゆったりと
風にのってゆくんだ。

さらばだ! 皆の衆!

あゝ。
ここを出て行った、あの日を
僕は思い出す。
君は風になって、僕を置いて行って。

そうだろう、と言って。
馬鹿だなぁ、て笑って。
そんな日々さえ。

君と飛んで行ったんだ。

#ss #散文 #雑文 #詩

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