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「楽しいこと=充実」ではない?本当の心の豊かさとは

今日の言葉

菜根譚より引用

前段98) 充実した心
人はおのおの自分の心を、常に反省して充実した状態にしておけば、世の中には自然に不平不満なものが存在しないようになる。人はめいめい自分の心を、常に広く公平にしておれ ば、世の中には自然にとげとげした心がないようになる。 人間社会は各自心のもちようによって良くもなり悪くもなる。

【引用元 講談社 菜根譚 著 久須本文雄】

「楽しいこと=充実」ではない?本当の心の豊かさとは

菜根譚では「心が充実していれば不平不満がなくなる」と説いています。

しかし、現代社会では「楽しいことをすること」や「悩みがないこと」が心の充実につながるという考え方が一般的ではないでしょうか。

そのため、私たちは心を充実させようと快楽を追い求めたり、心の満たされなさを社会や他人のせいにしたりしがちです。

しかし、日々を快楽的に過ごしても、また物事を他人のせいにしても、真の心の充実は得られません。

では、心を充実させるにはどうすればよいのでしょうか。

菜根譚は「自分の心を反省して充実した状態…」と述べており、ここでの「反省」が鍵となります。

この反省とは、過去を後悔することではなく、自分自身を見つめ直すことを指します。

毎日の終わりに自分の言動を振り返り、良いところは認め、改善すべき点は修正していく。

この習慣を続けることで、心は着実に成長し、その成長が充実感となり、やがては不平不満を感じなくなっていくのではないでしょうか。

菜根譚前段「充実した心」を読んで、そう感じました。

オススメの本

※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。


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