淡泊で平凡な日常を味わうこと
今日の言葉
菜根譚より引用
淡泊で平凡な日常を味わうこと
一般的に、「美味しいもの」といえば濃い味のものが多く、「楽しみ」というと刺激的で非日常的なものばかりを求めがちです。
しかし、『菜根譚』は、米や水のような淡泊なもの、平凡なものこそが、その道の極致だと説いています。
真の味を極めた人は、濃淡両方の味を理解した上で、むしろ淡泊なものを好むのです。
道を極めた人は、贅沢で華やかな生活を知りながらも、平凡な日常の中に「楽しみ」を見いだすことができます。
人生の生き方も同じことが言えます。
近年は「インスタ映え」を求めて、華やかで豪華な物事が「良いこと」とされています。しかし、それだけでは本当の精神的な豊かさは得られません。
真の精神的な豊かさとは、華やかな生活の価値を理解しながらも、淡泊な味わいや平凡な日常の中に見出すものなのです。
私たちも、至って平凡な日常に潜む淡泊な味わいに、もっと意識を向けていきたいものです。
菜根譚前段「真味は淡味、非凡は平凡」を読んで、そう感じました。
オススメの本
※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。