初めてのバリウム体験の話
社会人ともなれば
年一回の恒例行事となるイベント
それは「健康診断」。
その健康診断で起きた話をしていきたい。
私の勤めている会社は健康診断は35歳からという謎ルールを持っており
これまで健康診断というものを受けてこなかった。
血圧などは普段から計測しているため代り映えしないものの
健康診断の醍醐味といえばやはり「胃透視」ではなかろうか。
胃透視、そうバリウムである。
初めてのバリウム。
私は予備知識として様々な文献を読み漁り、
脳内シミュレーションをしつつ、
当日では看護師様と技師様の事前説明を受け、
バリウム誤嚥を防ぐストレッチなど真剣に取り組んでいた。
そして胃の動きを抑える注射の接種後
胃透視検査室へ向かうのだった。
到着後渡されるのは、胃を膨らませる顆粒タイプの薬。
口に入れるとシュワシュワして個人的に好きな味なのであるが、
これをミニカップ一杯のバリウムで「一気」に流し込む必要がある。
なぜ一気に流し込む必要があるのか。
それはチビチビ飲むことで胃と食道と口の中で発泡してしまい、
ゲップを我慢するどころか、そのまま嘔吐してしまう人も多いらしい。
私は初めてのバリウム体験ということで、
一気に飲むなんて事も知らず、技師も教えてもくれず、
耐えがたい吐き気に抗いながら、少しずつ流し込んでいた。
ミニカップを飲み終わると技師が
「ものすごい顔でしたけど、よく少しずつで吐きませんでしたね。。。」
と感心しながら話してくる。
ものすごい顔とは失礼な。
今から顔面目掛けて吐いたろうか。 と思ったのは内緒である。
いざ検査台に乗り、技師に指示されながら
バリウムを飲みながらの撮影や、角度をつけて撮影するのだが、
胃透視経験者なら分かると思うが、
想像の200%以上台が傾くのだ。
感覚でいえば、USJハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニーに乗っているぐらいの角度だろう。
うつ伏せになり、前方面に検査台が倒れる時なんて
「え!え!え!いやぁー!」と叫んだ程である。
きっと外で胃透視順番待ちの方に恐怖を植え付けてしまったに違いない。
そうこうするうちに無事検査も終了となった。
終了後は看護師に終わった旨を伝えるよう言われ、
看護師の元へと向かう。
到着後、胃透視が終了したことを伝えると、
今度はバリウム排出に関する説明が始まった。
どうやらこのバリウム、体内で残ってしまうと非常に危険なようで
水分補給と排出タイミング・下剤の使い方について説明を受けた。
そんななかポロっと信じがたい発言が看護師から飛び出した。
「さっき飲んだバリウムに下剤入ってるからねー」
初耳である。
先ほど一生懸命飲んだあのバリウムに下剤。。。
知らず知らずのうちに下剤を盛られていたのだ。。。
内心、「図ったな!!!」と思いながらも
どのみち排出しなければならないものなので
複雑な心境ながらも、既に飲んでいるため受け入れるしかなかった。
全ての工程が終了し、その後出社し仕事を開始するのだが、
来ないのだ。
全くもってお通じが来ない。
普段は朝食後直ぐ便意が来るのだが、
前日夜の食事量は少なく、朝は検査の為飲食しておらず
体内リズムが狂ってしまったのだろうか。
このまま来ないと手術もあり得ると、
焦りながら病院から頂いた下剤を追加服用したのだが、
それでも便意が訪れることはない。
もうこうなったらと、菌頼みとして買ったばかりのビオフェルミンを
半瓶丸のみすることとなるのだが、この時私は知らなかったのだ。
下剤は6~8時間後ぐらいから効果が発揮されることを。
※効きやすい人では2時間ぐらいで効果が出ることもあります。
※ビオフェルミンの致死量は20万錠(重量:40kg)
深夜に突然の腹痛が始まり、トイレに駆け込む私。
出た、、、出たのだ、、、白いウンコが。
これでようやく解放されると思いきや、下剤を4錠追加投入しているため
止まらない便意で一夜を便座の上で過ごすこととなった。
皆さんも下剤の使い方は充分注意してほしい。
そんな初めてのバリウム体験であった。