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愛が恐怖に変わるとき
9月半ばというもの、この猛暑の中皆様はどうお過ごしでしょうか。
最近では朝晩も暑いため通勤はまさに地獄。
そんな中、残暑でもまだまだ気を付けたい話をしていこう。
ここ数年でGWから夏場など、持ち運べる扇風機が大流行&大活躍しており
手に持つハンディータイプから、首掛けタイプなど様々な形状で発売されている。
ちなみに私は普通のハンディー扇風機型を使用しており、
強風設定にすれば炎天下でも充分風を感じることができる。
この炎天下を乗り切るためには欠かせない存在、もはや愛しているといってもいいだろう。
だがこの扇風機、便利な反面扱いには充分注意が必要となっている。
ニュースなどでも見たことあるのではないだろうか。
「ハンディー扇風機の発火事故映像」
手で持ち運ぶため、ハンディー扇風機を落下させたりぶつけてしまうケースも多く、それによって内部のバッテリーや回路に異常をきたし、ほぼ爆発に近いような発火を起こしてしまうとのこと。
散々注意喚起の映像などを見てきた私であるため、扱いには細心の注意を払い、通勤中もしっかりと握りしめつつバスを待ってる私。
Wiiリモコンのようにストラップも手首に回し、もはや落としようがない状態だ。
いつものようにバスを待ち、ようやく通勤のバスが到着しようとしたところ、定期券をリュックから取り出すためカバンを動かした際に、手汗でツルッと扇風機が手を離れてしまった。
だがそれを見越した私は手首にストラップを巻いているため、遠心力を利用し、けん玉のように扇風機を上部へスイングさせ、つかみ取る算段であった。
遠心力により頭の高さまで上がった扇風機はいまだ勢いを殺せておらず、手首も汗で濡れているためストラップが手首からするりと抜け出し、掴もうとしたその手はそのまま空を切る。
そこからは自然法則に従い、私の頭の高さより高い位置から、アスファルトへめがけて落下したのであった。
直ぐに扇風機を拾い上げたのだが、なにやら周りの目線が気になる。
先ほどみせた私の華麗な扇風機捌き(落下)に驚いたのだろうか、と考えていると脳裏に、あの映像が浮かんできた。
「ハンディー扇風機の爆発映像」である。
つまり、私がいま手に持っている物は、ハンディー扇風機から進化した存在。「ハンディー爆弾」。
周りの人もいつ爆発するのかと不安交じりな表情でこちらを見ているのだ。
無情にも職場行きの通勤バスが乗り場へ到着し、遅刻するわけにはいかないためハンディー爆弾と共に乗車を決行。
後ろ指刺されるのが嫌だったこともあるが、
いつ爆発の前兆が来てもいいよう、窓を開けて投げることができる後部座席を陣取る私。
改めて考えてみると、バスの窓から爆発物を外に放り投げるのは完全にテロである。だがしかし、そのまま手元で爆発させても自爆テロなのには変わりない。
一緒に乗っていた通勤客の方も、バスジャックにあっているような気分だったかもしれない。
そんなこんな考えているうちに、無事会社へ到着。
会社に到着するなり、たまたまあった金属の分厚い箱に封印を施し、そのまま土に埋めてしまいたかったのだが、人として爆発物を自宅へ持ち帰るという道徳の心は消えていなかったようだ。
その後、市の処分方法を確認しながらハンディー爆発物をごみとして処分したわけだが、ごみとして出せる日がくるまで気が気じゃなかったのは言うまでもない。