往生要集を注文した
往生要集。日本史の文化史でたしか名前を聞いたことがある。
今日、Amazonでこの往生要集をポチッとすることになった。
エア寺でいのちの会を開催して、もう4ヶ月が過ぎた。8月はご先祖様というテーマで話をして、とても学び深い時間が流れていった。
9月のテーマは「地獄」です。
そこでこの往生要集だったわけです。
「悪いことをしたら地獄に落とされてしまう」と、日本人の精神には、「地獄」という存在がしっかりと植えつけられているようだが、その根本となるのが、平安時代中期、寛和元年(985)に、恵心僧都源信という僧が、比叡山横川で撰述した『往生要集』である。「古いインドの経典や仏教の教典にも登場する数多くの地獄説を源信が整理整頓、矛盾も解消して、合理化して一冊に体系化してくれたのが、『往生要集』なんです」と、奈良女子大学文学部教授の加須屋誠さんは言う。
こ、これは!!地獄の引越屋をやると決めたからには、その場所の特徴をスラスラと言えるくらいにはなりたいではないか。願わくば、その場所からのスムーズな引っ越しに何が必要なのかまで分かれば言うことなしだなと。
そんなわけで日本文化史を受験勉強で勉強して以来、名前を聞くことがほぼなかった往生要集に手を出すことになりました。
ただ、こういう仏典が、意外に面白いのです。とはいえ10年くらい仏教について学び始めているので、いきなりそういうガッツリした仏典にいくよりも手塚治虫先生著作の「ブッダ」がやはり良いと思います。
これについては手塚治虫先生の著作を紹介しまくっているこちらの方の記事をご覧いただくのが宜しかろうと思います。
まだこの生涯でブッダを読んでない人は、まずどんな漫画よりも小説よりもビジネス本や自己啓発本よりも、まずはブッダを読む方がいいと思います。
とくにこれからの時代は、物質的なものが満たされてきた中ではかなり物質面で充足することによる満足ができない時代に入ったと思います。
飢えや寒さなどが自分を苦しめている間は、それがない状態を目指すことで生きる理由は十分に埋まります。死なないために一生懸命に生きる。
でも工夫さえすれば、いかようにも生きることはできるようになりつつある現代において、なぜ生まれたのか、なぜ生きているのか、どんな目的を自分に設定しているのか、それはどんな情報や倫理観や道徳による影響が自分にあるからそう設定してきたのか、を考えていくようになるはずです。
そうした生きることにまつわる悩ましいことを、めっちゃくちゃ賢かったばかりに誰よりも真剣に考えざるを得なくなったブッダの生涯を描いている、ブッダという作品から仏教について「えー、なんかわかる気がする」あたりから始めてくれたら、いろいろと話せる話題が増えていく気がします。
最近はめっきり、まちづくりも、移住も、地域活性も、そんなに熱情を持ってやらなくても良い状況になってきました。みんながもうすでに興味を持ってくれているし、多くのプレイヤーが生まれているし、したいことがあればある程度どこに言えばいいのか目星もついた中で、焦って情報を集める必要がなくなったからです。
やるべきことはシンプルで、できることをすれば、自分の分度に相応して、したいことはかならずできるようになっていくことがわかってきました。
それで、いまはもう個人の悩み事を一つ一つ解決していくことに興味が湧いているから、仏教というとても学び深く、突き詰め甲斐のあるテーマへと、歩みを進めて、着実にその分野でおかしなことが始められています。
楽しく無理なく続けていく、エア寺の活動は、僕がかならず生涯をかけてやっていくべきことのひとつです。
エア寺という言い方をするからポップでふざけた感じですが、いまの時代に合わせて最も仏教(またはそれ以外にもあるかもしれない生きやすくなる智恵)を届けやすい方法を、新しい情報を取り入れながら、ひたすら考えて、実践して、実際に世の中に提供し、人のしんどさを減らし、安心と楽を生み出し続けていく活動を続けていくということです。
それにしては勉強がまだまだ足りないけれど、それでも、勉強を終えたら誰かを助けることをしますなんてのは本当にやりたいことじゃないんです。
実際に助けたり、一緒に安心や楽な機会をつくる実践をしながら、ミスったり、しくじったり、ズッコケたりしつつ、それに足りないものを先人の知恵に学ぶことを勉強としていくのがいいし、その時が一番学ぶ時期になるんだと思います。
ちょうど、地獄の引越屋をやりたいなんて言ってたから、往生要集の話がひょいと飛び込んできたわけです。そして今が学ぶべき時であって、今までにそのご縁がなかっただけで、必ず適切なタイミングで適切な学びが自分のところにやってくる。そんなわけで地獄について学ぶ時期が来たのでした。
どんな話なんだろう。往生要集届くのが楽しみ。
こんな大人になるなんて、20年前はもちろんのこと、わずか5年前にも思ってなかったぜ。