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「ルーム」とiPadでできること

Facebookのメッセンジャーに「ルーム」が機能として加わったのは、5月のことです。当初は機能が限定的で呼び込める人数も8人までだったので、ビデオ通話+アルファぐらいの受け止められ方をされていました。
しかし、その後日々機能が強化されているので、使い方を心得ておけばオンラインのワークショップや対話会にも十分使えるものになっています。

最新(2020年12月現在)の「ルーム」でできることと、zoomとの使い分け方について少しまとめてみることにします。

基本機能

「ルーム」はメッセンジャーの中で立ち上げることもFacebookのグループの中で立ち上げることもできます。通話の延長線上でできているツールなので、ボタンやインターフェースはあっけないほどシンプルでそれ故にわかりにくいところもがあるかもしれません。(メニューとかないですし)

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iPadで使う分には、このスクリーン・ショットのように人の顔以外が出てこない状態にすることができます。カーソルを動かすと音声やビデオのコントロールができるようになります。

最も魅力的なのはオンラインのミーティングが無料で時間無制限で広告も出てこないで使えるところでしょうか。zoomは有料アカウントを持っていないとイベントは40分までしか立ち上げられませんので。

人数制限も当初は8名までだったのが今は50名までが入ってこれるようになっています。(やったことないですけれど)
Facebookに入っていない人でも、リンクをブラウザに貼り付けて入ることができるようです。一方で、Facebookのアカウントを使って入る場合は、二重に入ることができません。つまり、タブレットとパソコンと両方で入ると言うことができません。

画面の共有もできます。但し、画面共有していると共有している人のビデオはそちらに使われてしまうので、その人の顔は表示されません。下のスクリーン・ショットは少人数での読書会の様子です。

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iPadの場合は、自分の画面に映っているものであれば共有ができるようで、ホーム画面からアプリを立ち上げてデモンストレーションするようなこともできます。

画面共有されているコマの下の方に拡大をするボタンがあり、それをタップすると、画面全体に共有されているものが展開してビデオの画面はフローティングしているサムネイルになります。

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このスクリーン・ショット(iPadは英語で使っているのでボタンの名称英語になってますけれど)では、コントロールパネルを表示して展開した状態にしていますけれど、展開しない状態だと丸い4つのボタンしか出ません。

右から退室、ミュート、カメラの切り替え、メンバーの追加のボタンになっています。カメラのオンオフは2段目の右側で、スピーカーから出る音をコントロールするのが2段目の左側です。

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Peopleのボタンを押すと参加者リストが表示され、こちらからミュートさせることができます。一斉にミュートさせるのではなく、一人一人になりますけれど。
パレットのように、コントロールパネルやビデオが出ていますので、消したり移動させたりすることができます。

「ルーム」はメッセンジャーからも、Facebook Groupからも設定できますが、メッセンジャー側からルームを設定すると「ルーム」と連動する形でチャットが使えます。

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毎回同じ「ルーム」を使うようにしておくと、チャットがずっと残っているので閲覧することができます。話し合って「いいこと言ったな」とかメモっておきたいことをチャットに書き込んでおくと前回どんなことを話し合ったのかを思い出すことができます。

チャットの機能は、裏でメッセンジャーのチャットを立ち上げているような形になりますので、Facebookで繋がっている人同士であればダイレクト・メッセージももちろん出すことができます。

通話と画面共有、チャット機能はこんなところです。基本のみと言ったところですが、シンプルでスッキリしてるなと私は思います。

iPadならではの機能

「ルーム」がzoomとかと全く違うコンセプトなのだなと納得できるのはタブレットやスマートフォンで入る人たちのみが使える機能があることです。それがエフェクト機能です。

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自分が表示されてるコマの下の方にエフェクトのボタンがあり、それをタップすると、自分の顔にエフェクトをかけたり、背景を変えたり、照明が当てられてるかのような効果を出したり、ゲームのようなアクティビティをしたりすることができます。

このエフェクトがなかなか良くできていて、顔の動きに追従して表情が変えることができます。iPhoneでのMemojiみたいな感じですけれど、顔のところだけにかかって後の映像はそのままです。
このエフェクトは、アップデートがあるたびに新しいものが入ってきたりと入れ替えがあるので、結構遊べます。

また、画面左下に白い丸が映っていますけれど、これはスクリーン・ショットを撮るためのボタンです。エフェクトをかけていなくても、この位置にカーソルを持ってゆくと現れるので、いつでも何枚でも手軽にスクリーン・ショットを撮ることができます

ウォッチ・パーティの機能はまだ試していないので、機会があってやってみたら情報を追加しますね。

zoomと違ってできないこと

シンプルで使い勝手がよく私は「ルーム」は好きなのですが、やはり機能の多いzoomと比べると、できないことは結構多いです。

先ほど述べた自分の顔を映しながら画面の共有ができないことのほかですと、ブレイクアウト・ルームは作れません。なので仮に50名入ってきたとしたら、そのまま全員で話をする感じになってしまい、小グループでやろうと思うと別のルームをそれぞれに作ってもらってそこと行ったり来たりすることになります。

また、zoomが優れているのは動画や音声の圧縮をしながら通信をしているところで、人数が増えてきたりトラフィックが混んでいると「ルーム」は不安定になります。

録画をしたり、チャットをダウンロードすることもできませんし、ホワイトボード機能もありませんので、その場限りで対話が流れてしまうということもあるでしょう。
何かしらかの成果物を残したいのであれば、JamboardやGoogle Doc、miroといった外部ツールを使い、それを画面共有で映しながら使うことになります。

「ルーム」ならではの使い方を

「ルーム」はメッセンジャーの拡張機能のようなものであり、もともとはチャット機能からスタートしているコミュニケーションツールなので、iPadやiPhoneを優先して設計しているところもあるでしょう。パソコン側では使えない機能もあり、パソコン・ユーザーからすると物足りなく思うかもしれません。

共同作業で画面共有で、クリエイティブに何らかのアウトプットを出そうとすると「ルーム」は限界があります。
一方で、元々がコミュニケーションツールなので、顔を見ながらの対話が中心になるのであればzoomよりも「ルーム」の方が適していると思います。パソコンの性能の悪いマイクやカメラよりも綺麗に声も映像も伝わるタブレットのカメラを使えますので。

一方で、述べてきたようにzoomのような圧縮はしていないので、通信回線のスピードの影響をもろに受けてしまいます。iPadではいると(zoomもそうですが)回線のスピードが出ないところでもストレスなく繋がるので、問題を感じないのですがパソコンで入ってくる人が混じっているとその人にとってはあまり快適な環境ではないでしょう。
なので、iPadのようなタブレットやスマート・フォン同士でのコミュニケーションにした方が良いと思われます。

個人的には16人ぐらいまでの対話中心でブレイクアウトしないワークショップであれば「ルーム」でできるなと思っています。
Facebook Groupやメッセンジャーのグループで一度設定すれば「ルーム」を設定した時点で参加者に連絡が「お知らせ」の形で伝わるので、予めリンクを配布する必要もなく、召集もしやすいです。

zoomやTeamsは、Invitationを送って設定する会議室での会議のようなものですが、「ルーム」はメンバーが出入り自由でいつ来ても良いので、喩えていうならば、学校のクラブの部室での駄弁りのような感覚で使えます。
そう、「ルーム」をオープンして待っているとメンバーの誰かが「今日は誰かいるかな」と覗きにきて、そこから対話が広がるようなものです。画面共有とかも資料を映すというよりは見せたいものはなんでも見せている感じでしょう。

何でもかんでもzoomでやるのではなく、親しいコミュニティの気さくだけれど深い対話は「ルーム」でやってみると意外と盛り上がるのではないでしょうか。

「ルーム」は日々進化していますが、独自の使い勝手であって欲しいですし、zoomやTeamsとは区別した使い方を探究してゆこうと思っています。
今後のアップデートで機能の追加や変更があったり、新たな使い方を発見したら書き足してゆこうと思っていますので、お楽しみに。( ´ ▽ ` )/


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